2006年06月30日
私なら辞めている!!
 「私は株式投資を一切行いません」、「私は投資の話には全く興味がありません」。以前「上場企業の経営者が株式に興味がないということはどういうことか。せめて自社株は株主の気持ちを理解するために借金をしてでも保有すべきではないか」と株主総会で自社株を持たない役員が株主からつるし上げをくったケースがありました。

 本日新聞では福井総裁の預貯金の内容に米ドルの外貨預金が12万ドルあったと騒いでいます。約1億9000万円の預貯金のうち1割ぐらい有ったっていいじゃないですか。為替に絡む重要なポジションにいる人間がけしからんということでしょうが。「為替にはまったく興味がなく、ドル預金の状況がどうなっているかを気にしたこともありません」と言い放たれるよりよいのではないでしょうか。それに為替で利益を出したい人が「為替コストがバカ高い外貨預金」を選択するでしょうか。せめて外貨MMFでしょう。外貨預金は外貨として将来使うために準備するもの。これを投機・投資目的だと騒ぐ、マスコミの見識を疑います。

 こう言ってはなんですが、福井氏にとっては村上ファンドに拠出した1000万円は外貨預金程度の認識で、損しなければ良いというものだったのではないでしょうか。もし福井氏が将来利殖目的で疑われる事態を想定していたら、村上ファンドも外貨預金も持たなかったと思います。彼の発言、彼の行動には、お金に対する「ギラギラ」とした執着が私には全く見られません。今回の件はすべて、福井氏の脇の甘さからつけ込まれたもので、本人にとっては想定外ではなかったのでしょうか。

 若いときから「日銀のプリンス」と呼ばれ、次期総裁候補確実と見られた福井氏は「ノーパンしゃぶしゃぶ事件」で監督責任をとって副総裁を辞任しました。この時はあっさりとした辞任でした。おそらく「日銀を守る」ためと潔かったのではないでしょうか。
今回は「職務を全うしたい」と最初から表明しています。これは日銀総裁という職務に拘っているわけではなく、「米国FRBの信頼が揺らいでいる中、国内の低金利解除を混乱なく進めるためには日銀総裁の空白期間を作ってはならない」という使命感だと思います。

 福井氏を慕う友人はたくさんいます。資金面で生活に困ることもありません。「家族の私生活まで、おもしろくおかしく取り上げられ冗談じゃない」と私なら、とっくに尻をまくり辞任しています。

 格差社会は失敗しても頑張る人には再起できるように応援するシステムが必要だと言われています。金持ちの福井氏には、そのチャンスはやらないということでしょうか。こんな形で福井氏からバトンを受け継ぐ新日銀総裁は、いろいろなことに神経を使うことになるでしょう。そんな人が「日銀の独立」を守り「通貨の番人」として期待できるでしょうか。こんな状況でもまだ「日銀の役割」を大事に思い、意欲を持っている福井氏にもう一度チャンスをあげ、彼の仕事ぶりをみたいと願っています。その後でもいいんじゃないですか、辞任を求めるのは。まずは日銀総裁として責任を果たしてもらいたいです。

 
2006年06月29日
熱があるとわかると具合が悪くなる!!
 私は滅多に風邪を引くことがありません。そんな私が風邪気味かなと思うのは熱っぽくなったときです。私は実は低体温。通常時で35度台前半です。そしては体温検査魔でもあります。体温計を見るとつい計ってしまいます。

 熱っぽくて体温を計り、36度後半の数字を見ると要警戒。体温計は常にお友達。37度を超えると寝込みます。学生時代に39度を経験したことがありますが、私の記憶では38度を超えたときの記憶はありません。それぐらい熱には弱く、37度を超えると気合いで直すという領域は超え、薬、医者先生、家族、あらゆる伝手、縁者の助けを求めます。それほど私は熱に弱く、熱があるとわかった途端、気になってしようがなく、具合が悪くなるのです。

 米国の金利は、世界の金融・経済の体温ではないしょうか。本日のFOMCで米国の政策金利FFレートは0.25%引き上げられ、5.25%になるという見方が大勢ですが、私の感覚では5%が体温37度、5.25%が38度、5.5%が39度だと思っています。

 5月に5%に引き上げられるのが確実になると、日米欧はもちろん、新興国も含めて、株式は暴落しました。連れて商品相場も同様です。一昨日は5.25%、場合によっては5.5%もあり得るという懸念から、NYダウは120ドル下げ、日経平均は一時350円も下がりました。そういう意味では、私ほどマーケットは熱に弱くはないでしょうが、米国の金利が世界の金融経済の体調を不安定にさせる水準に来ているということです。こういうときは激しい運動は避けて、体を休め、気分転換に散歩に出るぐらいに余裕を持ち、体調管理に努めた方がよいのではないでしょうか。

 逆に言えば38度、39度の高熱がそんなに長く続くことはなく、いずれ平熱に戻るでしょう。米国金利の5.25%、5.5%は、長期投資で考えても、魅力的な水準だと私は考えています。

 
2006年06月28日
誰がやりたがっているの??
 本日の日経新聞朝刊で気になる記事がありました。これまでREIT(上場不動産投信)は国内の不動産のみの運用でしたが、国土交通省は2007年度にも海外不動産を運用対象として解禁するとのこと。
大義名分は国内外への分散投資を可能にし、安定的に収益を出せるようにするということだが、はたしてそうなるでしょうか。

 餅屋は餅屋。なんでも自分でやろうとせず、海外の不動産であれば、海外事情に詳しいプロにまかせ、そのプロの商品を国内で購入できるようにするのが本筋ではないでしょうか。REITの特徴は賃料収入の安定確保に特化した不動産のプロ集団であることです。しかし、国内の事情と異なる海外不動産に対しても同様にノウハウを持ったプロであるとは到底思えません。

 日経新聞の別欄に、米国の観光都市ラスベガスではリゾートマンションが売れなくなってきたと伝える記事もありました。マンションブームは日本に限った話ではありません。下手に海外不動産が解禁され、割高な物件をつかまされて、投資家が損させらる事態になったら、何のための分散投資だったのでしょうか。もし解禁が認められたら、投資家は海外の割高になった物件のはめ込み先として、日本のREITが利用されないように監視が必要になるでしょう。

 ところで今回の件は、REIT側から海外不動産を取り扱いたいという要請があったのでしょうか。それとも国土交通省側の事情でしょうか。私には何か唐突な話に感じます。誰が、どんな目的で、解禁の話を、このタイミングで求めているのでしょうか。確認したいものです。

 
2006年06月27日
気楽に読んでください!!
 「お父さん、日銀って見ないけど、どこにあるの?」「この近くだったら日本橋にある」。「お父さん、コウテイブアイって何?」「日銀は個人とのやりとりがない特別な銀行で、銀行しか相手をしないところなんだ。そのときの貸し借りの基準になる金利が公定歩合だよ」「ふ〜ん」。先日の息子との会話。彼はいつも、こうした質問をぶつけるだけで理解する気がないので、残念なことですが、おそらくもう頭には残っていないと思います。

 知り合いが岡山に転勤して夫婦で街に出たときに、奥さんがしきりに「岡山はやはり異国情緒のある街だ」と感心していたそうです。何故かと問うと、「だってあちこちに中国の銀行があるのよ」。地方銀行の中国銀行を中国の銀行と勘違いしていたそうです。息子の「日本銀行って見かけない」という質問で思い出した話です。
 それからもう一つ思い出したのが「公定歩合」という言葉。最近日本語ブームですね。この言葉には恥ずかしい思い出があります。一応経済学部の学生だった私の「経済原論」という科目の初めての試験で、この「公定歩合」の読みが問題として出ました。読みとしてはおそらく「コウテイブアイ」と「コウテイブゴウ」の2つが考えられるところ。私は何度も書いては消し。最終的に「コウテイブゴウ」と答え、貴重な点数を失いました。問題にするぐらいだから私以外にも間違える大学生がいるということなのでしょうか。友人に確かめるのも恥ずかしく、初めての告白です。今では金融・経済を語る端くれの身としては恥ずかしくもあり、懐かしい思い出となりました。かくこのように、現在でも金融・経済のことを縁遠く思っている人がたくさんいます。

 このブログでは、できる限り金融・経済を身近なこととして取り上げたいと思って書いています。今回の息子の質問を受け、さらに意を強くしました。金融経済を難しい題材としてではなく、なるべく多くの人に、関心を持ってもらう機会であれば幸いです。今後とも、気楽に読んでください。

 
2006年06月26日
何で余裕資金で投資をするのか??
 昨日、東京フォーラムで非営利の金の国際機関と共同で、生活設計塾クルーのセミナーが行われました。「本音を語る」ことをメインテーマに置き、3回シリーズの初回でした。

 「金(ゴールド)」のセミナーの参加者は独特の雰囲気があり、国も通貨の価値も信じられない、世の中は確実にインフレの時代に入り込んでいくと恐れていて、講師の口から改めて、その警鐘を聞き、むしろ安心したいという人が多いと、当日のスピーカーであり、金の専門家として第一人者である豊島氏から聞きました。豊島氏は、そういうことは言わないので、毎回がっかりした表情を見せる参加者がいるそうです。

 参加者から「日本国の借金の状況を考えると国債を購入することに躊躇するが、どうなのだろうか」という質問がやはりありました。金関連のセミナーには必ずこうした「危機」の話が出るそうです。資産を守るためには分散投資が必要です。世界第2位の経済大国日本が破綻することを前提にしたら、他に何を入れられるのでしょうか。「金に集中投資をしなさい」という方がリスクがあると私は考えます。何事もバランスが肝心です。

 人の話には、はっとする言葉が見つかります。「余裕資金を投資に回すといいますが、何で余裕があるのに投資に回さなければならないのか」という言葉でした。その通り。

 余裕資金をわざわざ投資に回すのだから、楽しまなくちゃもったいないのです。やらなくても良いことを、わざわざ経験することで自分の人生を豊かにできるかもしれないから投資するわけです。「なんとなく」や「やらなくちゃ」投資を始めた多くの人は、投資に振り回され痛い目に遭わなければ、これに気づきません。「何でこんなに毎日振り回されてまで投資をしなければならないのか」と悔やんでいませんか。

 ちなみに、次回は7月6日(木)、最終回は7月15日(土)に開催予定です。「生活設計塾クルー」のホームページからも応募できますので、興味を持たれた方はのぞいてみてください。

 
2006年06月25日
頼りにしていい金融機関はいずこに??
昨日は、友人が「個人向け国債のことで、郵便局や銀行で話を聞いたが、さっぱり内容がわからないので、説明してあげて欲しい」と顧客からの依頼を受けて訪問しました。「どんな疑問に対して、どんな答えをしたのか」を確認しました。内容を聞くと、投資初心者と投資の話が苦手な金融機関の担当者との、よくありがちなやりとりが浮かび上がりました。

 郵便局や銀行の担当者は、上司から「リスクの説明から始めなさい」と言われています。すると投資初心者はいきなり、カタカナ交じりの難しそうな話を聞かされます。そして預金と金融商品がいかに違うものかを説明されているうちに、初心者は気絶状態に入ります。たまに「得だとか損だとか」の話になると気を取り戻し担当者に質問をします。今度は担当者がどう答えようかとパニック状態になり、でも悟られないようにつとめて、その場しのぎの応対になります。初心者はその答えに納得していませんが、担当者が頼りにならないことだけはわかり、「投資の話は難しい」と思って帰えることになります。まさに、この通りの状況だったようです。

 私が友人に、まず個人向け国債を購入した場合の最悪の事態を説明しました。そしてそのときに、どのように考えたら気が楽になるのかという対処例を紹介しました。次に預貯金との違い、株式との違いを説明しました。最後にその人が投資をする場合に何を大事にしているのかを会話しながら確認を行い、個人向け国債がその目的に合っているものかどうかを一緒に考える機会を持ちました。

 彼女は説明を聞いて安心したと喜んでいました。「友人の知り合いに前川さんがいてよかった」とこれ以上ないうれしい言葉をいただき、私もよかったと思いました。一方で金融機関の担当者を気の毒に感じました。多くの金融機関の担当者は自分がそうありたいと思っているからです。それができていないとしたら、担当者だけの問題ではなく、金融機関の相談業務に対する取り組み方にズレが生じているのではないでしょうか。「金融機関の窓口で相談してから投資を始めよう」と思ってもらうには、質問を怖がるのではなく、前向きに質問に答えようとする窓口担当者が育つ環境作りが何よりも必要です。「●●銀行の窓口は親切丁寧に相談に乗ってくれるところだから」と紹介できるような金融機関、現れてください。

 
2006年06月24日
人の助言はありがたい!!
 昨年秋にテレビで、女子プロゴルファー福島さんの米国の自宅を「購入したときよりもかなり高い値段で売ってくれ」という話があると聞きました。本人は気に入っている自宅だし、もう少し高く売れるかも知れないから、もう少し様子を見ると話していました。私は将来手放すつもりがあるなら「売ることを真剣に検討した方がいいのでは」と正直思いました。

 値動きのあるものは「一番の高値」では売れないし、「一番の安値」では買えないものです。買いたいと言われると売るのが惜しくなるのは人情ですが、買いたい人の多くが長期投資ではなく、「今は買い時でもっと高く売れる場面がある」と短期的な利益を狙って買いたいと言ってきている場合は、その物件価値は高い水準に入っているということです。したがって高値で売れる自信がなければ「先方からわざわざ買いたいと求められたら売り時が近い」と私は考えます。
 逆に明らかに買った水準よりも安くなっているにもかかわらず「先方からわざわざ売りたいと言ってきたら買い時であるかを検討する時」と考えます。そこには理屈抜きで売らなくてはならない環境・状況が重なったもので割安な状態であることが多いからです。もし将来買ってもいいと思うものであれば、検討してもよいのではないでしょうか。

 「求められるときが売り時」。私がそういう風に感じているのは、何度も売り時を逃し後悔した経験からです。人から「そろそろ利益確定した方がいいんじゃないか。安いなあと思ったら、また買えばいいんだから」と言われて、その後高値を迎えるのですがそこでは売れず、結局思った利益を確保できないという経験です。人のアドバイスに聞き耳を持つことは大事ですね。

 
2006年06月23日
頭を抱えてますか、それともワクワクしてますか!?
 同じ立場にいても、ある人は頭を抱え暗い表情、ある人は喜々として明るい表情だったりします。今後を前向きにとらえる準備をしていた人と、準備せずにただ状況に身を任せて過ごした人との違いなのかもしれません。
 来週6月28日、29日に開催される米国FOMCで政策金利が0.25%引き上げられるのは確実で、場合によっては0.5%もあり得るという見方から、いったん低下した米国の長期金利は再び5.2%程度まで上昇してきました。
 いずれにしても米国金利の水準は高いところにあるのは間違いなく、年内中に金利引き上げは打ち止め、場合によっては引き下げに転換する方向に変わりはないでしょう。だとすればFOMCが開催される前に、金利が上がる、打ち止め、下がるの結果に賭けるよりも、現在の金利水準は長期で固めても妥当かどうかに絞って考え、それ以上金利が上昇するなら、それはもっとラッキーと考えて前向きに対処する余裕を持つことが大事です。
 ドル為替は久々の116円台。かなり一気にドル高になりましたが、そろそろ円高に向けて調整があってもいいと期待を込めて考えています。米ドル債の久々の購入タイミングは近づいてきました。
私は米国債10年が5.2%、ドル為替112円台を期待しているのですが、どうなるでしょうか。わくわくしています。

 
2006年06月22日
その場しのぎではすまされない世の中!!
 三井住友海上の不適切な不払いの発覚により、業務停止命令が出されました。金融機関の業務停止命令は今年になって、いくつ出たのでしょうか。我々も「またか」と感覚が麻痺してきました。

 これら業務停止命令の原因になった事項はすべて過去に遡って検査され発覚したものです。つまり金融機関の行為は「その場おとがめなければOK」ではなく、泳がされ「その後まとめて処分を受ける」ことを肝に銘じ、プロの仕事を後々まで求められる時代となりました。

 監督官庁の処分ばかりではありません。顧客の信頼をつなぎ止める当たり前のことができているでしょうか。現在銀行の機能は、預金業務、為替業務、融資業務、そして投信販売などフィー業務に分かれますが、いろいろな異業種がそれぞれの業務に新規参入を狙っています。預金、為替業務はすでに、インターネット専業バンクの存在を無視できない状況になりました。銀行の強みだった融資業務もノンバンク系がかなり力をつけてきました。銀行業務をばらばらにしたら、「御行の強みはなんですか?」と聞かれて、「きついこと言われますなあ」と笑ってごまかすしかない笑えない銀行もあります。

 金融機関は「晴れの日にはいらない傘を押し付け、雨の日には貸してくれないどころか、ある傘をはぎ取っていく」と未だに多く語られ、しかもそのことを担当者が笑い話にしてしまう。こんな銀行には「頼りたくない、頼るもんか」と思います。そしていつか行政処分と同じように、この預金者の怨嗟の声が吹きだまりとなり、退場を願うことになるでしょう。「この件はやはりこの金融機関に任せた方が安心だ」と駆け引きのいらない安心できるところとして、どこが選ばれるでしょうか。預金者に目線を落としたサービスに期待します。それができなければ「大変なことになりますよ」。

 
2006年06月21日
「何に気をつけたらよいか」を理解してから!!
相場が煮詰まってきて、自分では判断がしづらくなってくると、「何か良いものありませんか。どんなものを選んだらいいのでしょうか」という質問が増えてきます。

 しかし自分が判断しにくい環境だと思ったら、取り敢えずは焦らず様子を見ることをお勧めします。むしろ「最近投資に自信がない」というふうに感じたときは、「何に気をつけたらいいのか」を自分の中で、聞ける人がいればその人に、注意するポイントを確認しましょう。

 投資はリスクを知り、リターンを想定して、やる意味があると思ったときに実行することが理想です。
 わからなくなったときは初心に戻り、リスクを知ることが重要です。そして「最悪、どんな事態を覚悟しておけばよいのか」、「どんな投資の方法が自分に合っているのか」、「今は投資のタイミングとして妥当なのか」、「投資するとしたら、どの程度の投資金額にするのか」のイメージができますか。こうした準備ができないうちに投資を始めると、意に反した方向に相場が動くとパニックになって、「飛んで火にいる夏の虫」になりかねません。今は我慢が必要な時期です。体調を万全にして、投資には取り組みたいものです。

 
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