2008年03月31日
中国政府はこの混乱をどう治めるのか??
 「内政問題である」と外国からの干渉に神経質になっている中国政府。中国政府の態度が頑なであればあるほど、中国政府の一挙手一投足に世界の関心は余計高まってしまいます。

 中国の株式や不動産の値下がりに伴う民衆の不安・不満が中国内政の混乱に拍車をかけているようにも見えます。2003年秋頃から続いた中国熱。かつてない正念場に立たされています。開かれた国として認められる国になれるのか、それとも孤立の道に入り込んでしまうのか。北京五輪の成功が中国の一層の飛躍の前提条件になっていただけに、対応を誤ると相場に対する影響は大きなものになると思われます。

 中国が窮地に追い込まれているときにこそ、日本はこの問題を曖昧にせず、態度を明確にすべきなのに現在のところ目立った動きはありません。「中国政府の対応を擁護する」、「中国政府の対応はおかしいと指摘する」。明確な日本の意思を表明しなければ、これだけの一大事に対して、日本は無関心で当てにならない近隣国でしかありません。そんな国を中国政府が重きを置くわけがありません。「相手をおもんぱかり何も言わない」のは美徳でも何でもありません。人間関係でも同じですが、そういう対応をしていると相手の信頼をいつまでたっても得ることはできません。
 なぜ「中国の開かれたイメージを傷つけないように、ここで透明な対応に留意しないと今までの偉業を台無しにしてしまうかも知れませんよ」と忠告できないのでしょうか?

 「今うちの中が大変で・・・」という内輪の言い訳は世界には通じません。

 
2008年03月30日
資産分散型投信の積み立て投資を検討する良い機会に!!
 現在の投資環境は、景気の先行きを見ても、金融、および政治の混乱を見ても、とてもこの先を強気には考えられない状況が続いています。投資家はみな多大な危機感を感じて情勢を戦々恐々と息を潜めて様子を見ています。最悪なのは、日本の政治にその危機感が伝わっていないことではないでしょうか。
 「このまま国会が空転して何も決まらない混乱状態が続くのであれば、決して良い結果になるとは限らないし、むしろ更に混乱するかも知れないが、一縷の望みをかけて、ガラガラポンの総選挙で国民の信を問い、新たな打開の道を開く機会が必要なのではないか」と国民が考えるざるを得ないほど、国民は実生活で追い詰められています。政治の鈍感さに対する不満は国民が耐えられる限界点に来ていると言えるでしょう。

 先が見えないから今後も株価は下がるのか?それとも、先が見えないから現在の株価まで下がってしまったのか?私は景気も後退、企業業績は停滞、個人消費は減退、政治は脳死状態、の今を写してこの株価にあるという後者の立場で日本株式の相場を見ています。何も期待しない、できない状態の株価が今だと考えています。

 本当はこんな状態、すなわち「日本株式は安い、不動産リートは安い、新興国株式は安い、外貨投資は円高で割安」である状態の時に、「これからまだ日本株式は安くなるかも知れない。不動産リートもまだ安くなるかも知れない。新興国株式もまだ安くなるかも知れない」を納得の上で、資産分散型投信に取り組むチャンスなのだと思います。

 今回の相場により「相場が割高なのはわかるけど投資しなくちゃいけない。だから分散投資の効いた投信の中から選ばなければならない」と資産分散型投信に投資するのは考えものだったという厳しい教訓を得たと思います。割高なときは分散投資で対処するのではなく、投資する額を減らすなど、リスクに慎重なスタンスで割安になる時を待つ対処がより大切だということです。

 逆に現在のように「すぐに価値が上昇する投資環境でもないし、いつその時が来るかは定かではないけど、長期投資で安定した収益を期待できるチャンス」として、資産分散型投信は今こそ注目されるときです。資産分散型投信自体が金融商品として悪いものではありません。特に積み立て投資をいつか始めたいと考えていた人にとっては、良い時期が来たと私は思います。

 
2008年03月29日
プロでさえだまされる、厳罰を!!
 プロとしてはわかると恥ずかしい話ですが、米大手証券リーマン・ブラザーズが金融詐欺にあったようです。商社丸紅が万一の時は元利金の支払いを保証するというファンドに投資したところ、実は商社丸紅の名前をかたったまがい物で、約240億円の回収不能になっているということです。

 「なんで、そんな話に乗っかってしまうのか」と言ってしまえばそれまでのことですが、金融のプロが引っかかってしまうほど詐欺手口が巧妙化しているようです。今金融庁はこうした金融商品を組成段階、そして投資家が投資する段階でチェックを厳しくし、未然に防ごうと規制を強化し投資家保護をはかる努力をしているようですが、プロでも引っかかる金融詐欺商品を水際で撲滅するのは困難だと思います。詐欺を仕掛ける側が「これではリスクが大きくて見合わない」という厳罰を考えるしかないのではないでしょうか。

 たとえば「ヤミ金融」では、元々の生業が不正であることを根拠に、「正規以上に払いすぎた利息を借入人に払い戻す」のは当然で、不正に貸し付けた元本さえも返さなくて良いという法律があるようです。「ヤミ金融」から借りたお金は返さなくても良い。「借りたものは返せ」と言わせない不条理な法律。「ヤミ金融はリスクのある商売だから廃業した方がいいよ」という趣旨で出来た法律だそうです。金融詐欺も発覚したら、「リスクに見合わない」と考えるような不条理な法律が必要なのではないでしょうか?元を断つことを考えなければ、今後も金融詐欺はなくならないと思います。

 同様に、政治家の「善処して前向きに考える」という言葉も信用できません。今回の福田首相の決心に民主党も歩み寄れるところがあるのであれば、公の場で趣旨と期限を明確にして実行段階まで話し合いを行い、持っていただきたいと思います。
 「首相が言っただけ」、「自民党の結論ではない」、「首相の言ったことだから前向きに考えていけばいいんじゃないの」、「ぐだぐだ言わずに首相を支えようよ」。こんな政府・与党の言葉を信じろとよく言えますね。だけどここに民主党を含む野党が入り、「本当に実行する」という結論を出せば、さすがに、のらりくらりと言い逃れすることは難しくなります。しかも、自民党から民主党に政権が移っても、この公約は引き継がれます。是非話し合いで、明確な結論を出すことを望みます。

 もし、民主党が話し合いの場につかないとすれば「民主党もはっきりとした結論を出すことに反対なのだな」と疑います。民主党にとって、自民党が本音を語らざるを得ない話し合いの場に引きずり出すチャンスに今あると思います。平気で嘘を言う政治家にも厳罰を。
 

 

 
2008年03月28日
なんか安倍さんの時を思い出します!!
 昨日、福田首相は初めて自分の意見を表明しました。「これが1ヶ月も前であれば評価も変わったのに」という見方もあります。私には昨年参議院選挙大敗で、自民党長老の方々が「安倍さんはまだ若いのだから次のチャンスがあるからここは辞任して・・」となだめたにもかかわらず、はねつけて続投した様子とだぶります。あの時、国民と数々結んだ約束を「そんなこと言っていたかなあ」、「そんなふうに聞こえたらごめんなさい」で、首相の重い言葉を誤魔化した自民党。

 今回も、決断が遅すぎたとはいえ、福田首相の決心の言葉を「首相が言ったこと。自民党の正式な結論ではない」とか、「いざ決めるときの首相は果たして福田首相なのか」とか、軽く流してしまおうとする自民党。一部の意見かも知れませんが、そんな党が「2009年度はそうします」と先送りしたことを、本当に時期が来たら実行する決心があるのか、できるのか?信じろという方が無理がありません?

 とても自民党には支持率30%を割り込んでいるという危機感が感じられません。

 ところでついこの間まで問題にしていた日銀総裁は4月に迫ったG7までに決められるのでしょうか?「日銀総裁のことなんかもうどうでもいい」と政治家さんの頭の中では終わってしまった様子。「火事だあ!」という言葉にふらふらと飛び出していく、そんな人ばかりが集まっているのかと不安になります。お願いです。「これでなんとかなりそうだ」と安心させてください。
 これ以上、言葉を薄っぺらなものにしないでください。
「人に迷惑をかけないこと」「約束を守ること」。こんなことを大の大人に改めて言うべきことではないと思いますが。

 それからこれはお知らせです。4月9日、21日と私は東京中野の中野サンプラザでセミナーの講師をさせていただきますが、その時に話す内容の一部をインターネットにアップしました。当日残念ながら参加していただけない方や、事前にどんなことを話すのか確認してみようかなと思う方は、そちらをのぞいていただけたら幸いです。

インターネットで「ダイヤモンド社」を検索していただきます。次に「ダイヤモンド・オンライン」をクリックしてください。そして、マネー・金融一覧を開き、「お金の教室」までたどり着ければ、私が書いた「金融商品取引法で金融機関の窓口を使い倒そう」を読むことが出来ます。参考になれば幸いです。

 
2008年03月27日
安いものは安い!!
 「日本の株式市場はジャパンナッシング(Japan nothing)で外人投資家に無視され、しばらくの低迷はやむなし」と、自分の国の資産なのにもかかわらず、自分で評価することをあきらめ、外人が高く評価してくれることを心待ちしている、ある意味情けない状況が続いています。

 しかし、日本も捨てたものではありません。三菱商事と三菱UFJグループが主に国内企業を投資対象にした買収ファンドを設立するという日経記事を見つけました。サブプライム問題の混乱で外資系ファンドの活動が停滞しているのをチャンスと見たそうです。

 2003年、2004年と、国内の金融機関が不良債権処理に毎日終われ、投資どころでなく、目をつぶって不動産を売り、株式を売り、会社を売り。この投売りされたものを2足3文の値段まで更に買い叩き、「買ってあげる」と恩着せがましく買い取った外資系ファンド。そのぼろ儲けを傍で見ていて、後からの乗り込んだ国内系ファンド。今回はその外資系を出し抜こうとする動きで、今後に注目です。

 私は本当に不思議です。利益を立派に出している、世界のモノサシで見ても優良企業である企業が何故解散価値を割り込むような株価にあるのでしょうか?余裕自己資金があるなら、下手な投資を行うよりも、自社株買いで自己投資したほうが良い企業がゴロゴロしています。
「安いものは安い」という投資家の声は、この時期企業を勇気づける大きな力になると思います。
「お宅の株は安過ぎる」とエールを送りたいと思います。

 
2008年03月26日
コンサルの質は大丈夫??
 ついに大和證券はラップ口座の最低契約金額を300万円まで引き下げました。元々は超富裕層向けの運用助言サービスとして登場し、当時「コンサルの質を維持するためには預かり資産30億円以上の方を対象にする」といった高嶺の花のサービスが1000万円まで引き下げられてビックリしたのに、今度は300万円。ここまでくると、最低金額の根拠まで疑いたくなるくらい節操の無さを感じてしまう。

 「サービスの良し悪しを手数料が高い、安いの絶対水準ではなく、質が割高か割安かで投資家は評価すべき」という訴えを私はこれまで繰り返してきました。
しかし、これまでのラップ口座における最低契約金額の引き下げの流れは「ラップ口座をいかに多く取り込むか」という戦略で競うポイントが「契約のしやすさ」に重点があり、果たして「コンサルの質は大丈夫?」と疑問を持たざるを得ません。
 運用助言においては「投資家の現状把握」、「投資家の投資目的の確認」、「投資目的にあった金融商品の配分などの提示」、「投資後の投資家へのアフターフォローとその後の状況に合わせた継続的な提案」を投資家から当然期待されます。
 この一連のサービスは契約資産30億円の人と1000万円の人とでは、助言者にとって投資家への助言準備にかかる負担度合いは変わるでしょうけど、3000万円の人と300万円の人とでは、ほとんど変わらないと私は思います。金額をある程度以上で線引きするのは、サービスの質を維持するためには必要なことです。これは投資家を守るためにも必要なのです。

 にもかかわらず、同じラップ口座としてできる宣言をするということは、助言者が自分の負担を増やして割が合わなくても口座獲得を優先させたか、元々のコンサルの質がそれなりのものでしかなかったということだと思われます。

 私が心配するのは、売り手側の理屈で「こんな安い手数料しか取っていないのだから、ラップ口座とはいえ、サービスを必要以上に期待されても困る」という対応を行い、投資家が「富裕層向けのサービスをラップ口座で受けられるというから口座を開いたのに、投資信託をただ購入するのと同じだった」と不満を口にしてラップ口座の評判を落とし、ラップ口座全てのコンサルの質まで疑われてしまうことになりはしないかということです。

 ラップ口座の良さは、「年間一定額の手数料を支払えば、その後の費用は一切心配しないでいい」ということです。私は提案します。いっそのこと、「富裕層向けのサービスをあなたに」という誘い文句は封印し投資家に期待させず、「お預かりした資産に対し、1年間は一定額の手数料しかいただきません」という案内にしたらいかがでしょうか?株式をやろうが、外債をやろうが、投信をやろうが、1年間一定額。もし助言をもらいたい投資家には「助言内容として以下のことをします」と明確に宣言し、見合った手数料を提示する。

 耳障り良く、宣伝する金融商品で、実際投資家に為になる金融商品はほとんどありません。為になる金融商品は、実績が評価され口コミで広がるものです。ラップ口座の引き下げ競争が過熱した以降、少なくても私の耳には「ラップ口座をやって良かったよ。すごく親身になって、良い助言をもらっていて助かっているよ」という投資家の喜びの声を聞いたことがありません。

 ラップ口座を前面に出して宣伝している金融機関は「コンサルの質に自信あり」と胸を張って言える取り組みをしていますか?

 
2008年03月25日
理屈で説明できない相場の時!!
 昨日は私の提携先である生活設計塾クルーの会員向けに行う勉強会の日でした。勉強会は2ヶ月ごとなのですが、金(ゴールド)の専門家であり、クルーの取締役である亀井幸一郎氏と私が講師になってお話しする機会が2回に1回あり、つまり四半期に一回のペースで行っています。
「金融よもやま話」と題して、その時々で投資家が興味を持っていそうなこと、不安に思っていそうなこと、多分知っておいた方が良さそうなことを、亀井、前川がそれぞれについて、打ち合わせをすることなく、別々にお話をさせていただく企画です。
 我々二人の目的は、四半期に一回、来ていただいた会員が抱える不安や悩み、モヤモヤをこれを機に解消してもらい、リフレッシュしてもらえればというものです。

 通常は飄々(ひょうひょう)として参加される方が多いのですが、昨日は少し相場に疲れたムードがありました。正直、「あれっ」と思ったぐらいです。やはり、割安だと投資した結果が報われない日が長くなると気持ちは落ちるものです。

 私は最後の言葉として申し上げたことは「現在は理屈で説明できないぐらい日本株の水準は下がっています。理屈で説明できないときの相場は注目です。「何でこんなに高いのだろう」と思うときは要注意。「何でこんな安いのだろう」は要注目です」。

 いずれ「やはりこんなに下がったか」とか、「やはりこんなに戻ったのか」という、後で説明がつく相場が来ます。でも、そんな理屈がつかない相場になる機会は何年かに一度しかありません。
通常の相場は「下がっていくら、上がっていくら」という目安の説明がつくものです。

 はっきり結論は申し上げませんでしたが、そういう何年に一回、私は10年に1回だと考えていますが、そういう「理屈で説明できない相場に現在ある」こと自体、貴重な体験ですから、今後どうなるのかとしっかり見極めてもらいたいと思います。

「あんときは、大変だったねえ」と、将来語れる日を楽しみにしています。

 
2008年03月24日
投資にはたくましさが必要です!!
 先日、週刊エコノミストの「投資の達人」というマネー誌の取材を受けました。このマネー誌は株一本の話題で通しているそうです。さぞやこの投資環境で苦戦しているだろうと、「株一本では大変でしょう」と聞いたところ、「はい。しかし株以外の話を取り上げると読者の評判が良くないのです。当社の読者層は50代から70代の株式投資に精通された人が多く、よくありがちな「底値銘柄100選」とか「これが爆騰銘柄だ」的な記事ではなく、自分が今後の相場を予測ための今を検証し、今後を考えるための材料をこのマネー誌に求めているようです。したがって、読者層を広げようとFXやリートを取り上げたりしましたが不評でした。おそらく「おまえらの付焼刃な記事なんていらない」という反応なのだと思います」と話してくれました。

 そのため、そういう読者が今後の相場を組み立てるに必要な記事を書き、満足してもらうのが大変でもありやりがいがあるというような話しを聞きました。
 有望銘柄を挙げるのはある意味カンタンですが、何故それを抽出したのかを、全体の投資環境から絞っていく過程を大事にして案内することは難しく、手間のかかることです。大変だと思いました。
そして、そこが来月「割安」というタイトルで記事を書くということで取材に来られたのです。

 さすがにこの環境になると、「日本株は割安」という専門家の数が少なくなったようで、私まで話す順番が回ってきました。みんなが強気になるときは買いやすい。みんなが弱気になると買いにくい。「みんなが弱気になるときは買い」というつもりはありません。しかし、「何故投資が必要だと思ったのか」という原点に戻って考えてもらいたいと思います。
 「預金の低金利ではつまらない」、「円資産だけでは不安」、「投資の選択肢を増やして将来の投資に備えたい」などなど。その気持ちは今は失せてしまったのでしょうか。
「よし、投資だ」と考えたときと今の環境は新規に投資しようと考えた場合、割高な環境なのでしょうか。私は「こんなに割安な環境が来たのに投資に回せる余裕資金がない」と嘆く投資家は同情しますが、「もう投資なんてコリゴリ」と投資から目を背けようとしている人はもったいないと思います。今こそ、投資をするかしないかを楽しんで迷ったらよい時期だと思います。

 できれば多くの人が週刊エコノミストの「投資の達人」読者のように、「おまえらの適当な銘柄推奨なんていらない。ただ世間の人がどう考えているのか、考え方だけ聞かせてくれればいい」という、投資にたくましい人を目指せればよいのですが。

 
2008年03月23日
危機感の違いがありあり!!
 米国政府と日本政府。何も決められない日本政府と比べると、大統領選挙を控えて政策に自由度が少なく、残りわずかな任期しかない米国政府が非常に頼もしく思えます。サブプライム問題で市場に広がる懸念を払拭しようと、「実の効果は期待できない」と前向きに評価しない人が多い中で、毎日のように対策の新しいアイディアを提示しています。危機に対する感知能力と行動力の差でしょうか?

 米政府は、市場実勢価格が担保価値を下回る「担保割れ物件」を保有する人を対象に、国が借り換え前のローンの80〜85%を債務保証する新たな対策を打ち出したようです。借り換えが困難になり、借り手が破綻しないように救済する趣旨です。金融機関の貸しはがしによる信用収縮がこれ以上加速しないように、一番元になる借り手の破綻に歯止めをかけること。逆に言えば、このまま破綻懸念を放置すれば更に深刻な事態が次々発生することが誰の目にも明らかだという危機感が政府・中央銀行、市場で共有されている現れでしょう。

 これまでは買い手不在で、優良不動産も玉石混淆で値を下げていましたが、そろそろ余りにも割安になった物件には物色する動きが出始めたと聞きます。それでも現在はまだ圧倒的に買い手が少ないですから、「ここまで値段が下りてきたら少し買うよ」的な買えればよしの対応ですが、相当下がった値段であったとしても、売ろうと思えば売れる値段が固まってくると、売り手は「最悪ここまでの価格を覚悟すれば買い手はみつかる」という水準が読めて気持ちが楽になってきます。
 買い手も無茶な低い値段を提示せず、買えるだろう値段での提示が増えてきます。

 今週は3月という特殊な月のしかも月末に絡む週。もちろん目先の相場の上下はわかりませんが、米国のサブプライム問題の最悪期は見えてきたのではないでしょうか?
ニューヨークダウは昨年高値から約15%しか下げていません。日経平均株価が約30%も下げているのに。サブプライム関連損失で早めに膿を出そうと懸命な米国の方が、日本よりも健全な方向にあるという証のようにも思えます。
  現在日本株は米国株式に連動しています。しかし米国株式が値を戻すときに日本株が追随せず安値で放置されることがなければよいのですが。非常に残念ですが、連れ高、連れ安ではなく、「日本株が評価され買われる」までにはしばらく時間がかかりそうです。
 安倍前首相、福田首相で強く埋め込まれた改革停滞、先祖返りのマイナスイメージは、日本をアジアの小国で存在感のないものにおとしめてしまいました。日本をプラスのイメージに変える秘策は「福田首相辞任。総選挙だ」という、一発ねらいの政策しか提示できない政治では国民を不安にさせるだけです。

 
2008年03月22日
不動産投資事業会社「レイコフ」破綻の知らせで大事なこと!!
 3月21日に大証ヘラクレス上場企業レイコフが突然民事再生法の適用を申請し、グループ会社含めて436億円の破綻となりました。レイコフは不動産投資ファンドや不動産のコンサルティングを主体にした企業で、2001年8月に設立、2005年5月に上場を果たした企業です。皮肉にも、先日出た会社情報誌の企業コメントには「好調。増収増益」という言葉が踊っていました。

 「レイコフ倒産」の発表から、いろいろな媒体で情報収集しようと試みましたが、ここが紹介していた「不動産ファンドが今後どうなるか」という一番投資家が知りたいことに対して、企業からのコメントが私には見つかりませんでした。現状で言えること、言えないこと、もちろんあるのでしょう。
 しかし上場企業であれば、破綻した場合に株主や投資家に対して開示すべき情報の優先順位を破綻する前から想定しておくべきものと考えます。投資家にとって一番酷な事態は、責任のない、おもしろおかしく伝わる噂に振り回されることです。情報の氾濫は情報がないに等しいことです。
 できうれば、事の内容が専門的で分かりにくい話が多い不動産の話なので、専門家の言葉を一般人の言葉に代えて丁寧に説明できる媒体や人が、株主や投資家向けに発信してもらえるとありがたいのですが。

 不動産ファンドを扱う同様の会社関係者は、自分たちのことと受け止めて、積極的に株主や投資家に現状を正しく理解し慌てないように、有用な情報を整理して発信していただきたいと思います。
政府・国交省は現場に責任を押し付けて終わりではなく、そういう関係者の情報発信がスムーズにいくような配慮ができるように、関係者との連絡を密にする動きを取って頂けているのでしょうか?
 この問題を軽く考えて対応を誤ると、日本の中でも不動産に対する不信が広がるかも知れません。今回のレイコフの事象が、レイコフ特有のものなのか、それとも今後新たな配慮が必要なものなのか、早いうちに株主や投資家の理解を深める措置が欠かせないと思います。

 
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