2008年05月31日
原油取引で疑われる相場操縦の行方に注目!!
 米商品先物取引委員会(CFTC)が29日に原油取引の監視強化策を発表、同時に一部トレーダーの投機的な取引による相場操縦に関して調査していることも公表しました。これを受けて、商品相場は全体的に売りが優勢な状況に変わりました。
 「不正があれば公表する」と、調査段階からトレーダーのこれまでの行為、そしてこれからの行為に対して監視の強い意志を公にしたのです。これは、市場に大きなインパクトを与える機会になったと考えます。

 うがった見方をすれば、即効性の高いインフレ抑制政策。資源・穀物の高騰は、供給を即増やす方策がない以上、投機的な動きを牽制するしかありません。「儲かっている」、「儲かっていない」という、格差を憎む感情は高まり、不正をチクル、情報を提供する環境が整っていました。
 商品相場の高騰を支えたのは、長期分散投資の対象として、年金資金が商品の世界に運用資金を流し込んだため。もしその資金が不正な取引に利用されていたとなれば、少なくても追加投資はなくなり、更にそこに預けていた資金は引き揚げるきっかけになるかもしれません。

 こうした資金の出入りのドタバタはそのまま価格の不安定につながるでしょう。価格の不安定さを嫌って迷うお金が確実に増えます。そのお金はどこに向かうのでしょうか。
6月に商品相場が大きく上下する相場が続けば、当然株式や為替など他の相場にも影響を与え、5月以上に大きく変動する可能性が出てきました。

 
2008年05月30日
米国金利は上昇し、日本株は上がる??
 連日、国内の市場金利はジリジリと上昇し、10年国債利回りはついに1.8%台。昨年のサブプライムローン問題をきっかけに相場が混乱する前の水準まで戻りました。昨日入札をすませた2年国債の利回りは年0.9%でした。2年スーパー定期の利率は0.45%(300万円未満預け入れ)と比較すると倍の水準です。5年国債利回りは1.35%。国債の利回り水準を見る限り、「安全で確実に預金以上の利息が欲しい」と考える人にとっては、検討価値にある水準に入りましたね。

 米国の国債利回りも上昇していて、昨日は久々に10年国債利回りは4%台に乗せて4.08%。個人的には、この金利水準では10年間の金利を固定するには物足りなく思っています。したがって国内の市場金利の水準を妥当だと考えれば、米国金利はまだまだ上昇を期待したいところです。つまり国内債券に比べて、米国債券は割高だと思います。

 私は昨年日経平均株価が18000円台、為替が1ドル=120円台をつけているときに、本来あるべき水準は日経平均株価一万七千円、為替1ドル=117円、国内10年国債利回り1.7%と、申し上げてきました。国内金利はその水準に戻りました。日経平均株価、為替は、かなりかけ離れた水準に置いてけぼりをくらった状態です。当時と金融や経済の状況が変化しましたので、単純に比較は出来ませんが、国内金利を基準に考えれば、国内の株価も円為替も、日本人にとっては割安な状態にあると私は考えています。
 現在は環境に照らして、「どこで納得できる水準として落ち着くのか」という手探りに入っています。「ここまでは大丈夫かな?」、「ここまでは大丈夫かな?」と恐る恐る株高、円安の先を見る展開が想定され、気がついてみる位置が少しずつ高見に向かっている状態がしばらく続くのではないでしょうか。

 ところで、私は怒っていることがあります。「ジャンボ宝くじ」、「ミリオン宝くじ」のことです。「ミリオン宝くじ」はさぞや、「ジャンボ宝くじ」よりも宝くじフアンにとって効率が高いものになると期待したのですが、見事裏切られました。期待値がヒク〜??
 まともな商売では、業者が受け取る利益、しかもノーリスクの利益が半分以上あるボロイものはないでしょう。宝くじフアンに感謝の気持ちがあるのなら、せめて6割は配当に回しても良いのではないでしょうか?そうすれば億万長者が120人増えます。億万長者を増やすのではなく、300円の当たりくじにすれば4000万人の人が「今回だめだったけれど、次回こそチャレンジ」という気持ちになれます。せっかく楽しみな行事なのですから、せっかく奇特にもこんな割の合わない宝くじを買う人がいるのですから、もっと宝くじフアンを大事にしないとばちが当たりますよ。
 どっかの誰かさんのように、「暖簾にあぐらをかいていました」ということにならないように。

 
2008年05月29日
NHK職員インサイダー取引事件で思うこと!!
 以前「小学生が学校にペーパーナイフを持ち込むのは危険だ」と話題になったときに、当時の小学生の一人が「大人は学校にとがった鉛筆を持ち込むのは危険だ」と言うのか、と持ち込む物の問題ではなく、持ち込む人間の問題ではないかと反論したのを思い出しました。

 インサイダー情報で不正な取引をした個人は厳罰にしなければなりませんが、過剰に有価証券取引に干渉するのはいかがなものかと正直思います。今回の事件発覚後、「自分や家族が株を保有していた」と回答したNHK職員2724人のうち、調査に応じなかった職員が943人もいたとのこと。これはダメですよね。インサイダー取引を疑われても仕方ない職業・職種に勤めている人は、疑いがかかったら、自らの疑いを解くため協力する姿勢が必要です。「有価証券取引で不正行為はありません」と、日常から身綺麗な取引内容を意識すべき人だからです。そして、そういう意識ある人の信用を守るために、不正取引した人は徹底的に取り締まるべきです。

 現在、金融関係、報道関係、事業会社役員など多くの方が、「疑われるから有価証券取引は下手にやらない方がいい」、「有価証券取引を行うときにめんどくさい手続きが多くて、やる気にならない」と思っています。この状況は、本来あるべき方向なのでしょうか?
 不正はビシバシと取り締まり、正々堂々と有価証券取引を行う人を増やしていくことが本筋ではないかと思います。したがって、不正が疑われた場合は捜査に出来るだけ協力する態度が必要です。そうでなければ、「何もやましいことがない取引まで縛るのか」という主張が通りません。
 投資のリターンやリスクを説明する立場の人たちが「有価証券取引の経験がありません」とか、「株も投信も国債さえ持っていません」とか、これで良いのでしょうか?そんな人たちが集まって、「投資家保護のために何が出来るのか」なんて話し合って、現状に即した考えが浮かぶのでしょうか?甚だ疑問です。

 「有価証券取引の規制は緩める」、しかし「不正取引は許さない」。「尖っている鉛筆は危険だから学校に持って来ちゃいけないよ・・・」、これはやはり解決策では無いと思うのですが。

 
2008年05月28日
市場金利は上昇し、まずまず妥当な水準に!!
 先日もこのブログで書きましたが、市場金利は中長期投資に耐えられる水準に入ってきました。

 「そろそろ買っても良い水準」に株価が下落してくると「もっと下がって、もっと良いところで買えるのでは」と欲が出て買えなくなり、思った通りに下がると、今度は「株価が下がるのがこんなに明らかなのに何故今買おうとするのか」と回りの言葉に惑わされる。結果相場の方向性を読み切っていたのもかかわらず投資せずに過ごしその後の上昇相場を眺めてしまう。「なんてだめなやつ」と自分の優柔不断を責めてしまう。そんなこと、多いですね。

 確定金利の金融商品も同じです。「これぐらいの金利水準になったら、確定金利商品を選んで利息を楽しもう」と考えて待っていたのに、いざ金利がその水準に来てしまうと、「もっと金利が上昇するかも」と待ってしまいます。私はいつも思うのですが、「金利上昇場面は、固定金利で長期物は避けましょう」と多くの専門家は当たり前のように警戒の言葉を発して注意を促しますが、そのとき同時に「この金利上昇場面はいつまでも続くものではありません。したがって、じっと見ているうちに金利が下がってしまうリスクもあります」と、金利が上昇するリスクを強調するだけでなく、金利が低下するリスクについても、説明すべきだと思います。
 金利が上昇する前に「金利が上昇するリスク」について発信しているならともかく、金利が上昇している最中に、今になって注意を喚起する有り様は、大田弘子内閣府特命担当大臣が原油高騰の状況を「遺憾に思います」とコメントするに等しい、役に立たないだけではなく、見識を疑いたくなります。

 市場金利は国債利回りで、2年0.85%、5年1.34%、10年1.75%、20年2.32%。急転直下、金利低下に向かう雰囲気はありませんが、債券を売却して作った資金が右から左に流れているとも思えず、この現金化した資金はどこに流れていくのでしょうか?
 価格変動を嫌って安全に安住したくて債券に流れた資金。一番安全な先が現金、短期資金と言うことでしょうか?だとすれば、金余りが加速する可能性が更に高まります。目先の金利の天井が確認されるまで、当面キャピタルゲインを目的にした投資対象に分がありそうです。

 ここからは、株価とともに、金利の動向にも要注目です。これは日本だけで起こっていることではないですよ。海外の金利動向にも要注目です。

 
2008年05月27日
買収目的ファンドの上場解禁??
 唐突に出てくる話はどうしても胡散臭く思ってしまいます。未上場企業を主な投資先とする「買収目的ファンド」。米国ではすでに150社以上上場しているらしい。「買収目的ファンド」を検討する東京証券取引所は、上場すれば個人投資家も比較的容易に投資できるようになるとメリットを強調する。ところで、個人投資家から「買収目的ファンド」に投資したいと声が上がっているのだろうか?米国のように「買収目的ファンド」が上場し個人投資家でも投資する機会が欲しいという声が上がっているのだろうか?

 現在、新興企業の株式でさえ、「本当にこの会社を上場させて良かったのか」と上場審査や、上場後の検査に問題ありという指摘がある。「買収目的ファンド」の上場審査や、上場後の検査については、万全を期すことは可能なのだろうか。「あれはあれ」、「これはこれ」といった場当たり的な懸念を感じます。

 上場後、2−3年以内に買収先が探せなかった場合、事務コストを除いた元本の98%を株主に返金させるとのこと。つまり、2−3年程度は買収先の当てもなく、「買収目的ファンド」という名目で一般株主から資金を集められるということか。
 「我々は、M&Aでこれだけの実績を持つメンバーで買収目的ファンドを立ち上げます」という、経営陣の顔ぶれに期待して「株主になれ」ということか。買収した企業の時価評価のチェックを誰が行えるのか?今回のサブプライム問題で「証券化商品の評価が、いかに曖昧に行われてきたのか」が明らかになりました。しかしその証券化商品には「証券化するための担保」がありました。
 買収企業の価値をはかる、個人投資家にもわかりやすい評価のモノサシが存在するのでしょうか?そもそも、内容を理解するのに専門性が高い「買収目的ファンド」を、広くあまねく投資家に案内する必要があるのでしょうか?最近でも、証券会社グループのキャピタル会社で粉飾決算がありました。上場した「買収目的ファンド」で同様な不正が発生し、「投資家保護に留意して検査に臨んできましたが、不正を見抜けませんでした」と証券取引所や幹事会社が頭を下げる結果にならなければと願います。

 「買収目的ファンド」を上場させる大義名分である「一般株主に開放するため」という大義名分が私にはしっくりきません。「買収目的ファンド」は、その意図を組んで長期的に応援したい投資家から資金を集めるべきで、短期的な利益を上げられれば良いと考える投機家や内容も分からずに投資してしまう人まで呼び込んでしまう上場以外に、適切な手段はないのでしょうか?
 どうも上場させたい意図が、投資家の利便性ではないところで強く働いているように思えてならないです。取引所にはまず、新興企業市場の活性化に向けての努力に全力を尽くしてもらいたいと思います。

 
2008年05月26日
機関投資家の戦後処理はこれからが本番です!!
 サブプライムローン問題関連を契機に、金融機関は大量に融資の焦げ付きが発生し、貸し渋りに走って信用収縮。「お金を借りてでも稼ぐ」と頑張っていたヘッジファンドは手じまい売りを余儀なくされ。そのヘッジファンドに投資していた機関投資家の運用担当者は、「過分な投資をした結果責任がある」と詰め寄られ、首を洗っている。「相場水準は大きく修正された結果、割安な水準にある」と言う声はあるものの、機関投資家には再びリスクを取る元気は今は見られません。

 「物言う投資家」として名高い米国最大の年金基金、カリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)の経営幹部が相次いで辞任しています。投資の失敗が明らかになり、投資方針等で内部がもめているという話が聞こえてきます。
 大きな相場が終わると必ず、落ち着き始めた頃に、こうした責任問題があちこちで発生してきます。カルパースで起こったこの動きは始まりであり、これに続く動きが国内外で発生し、「あそこもそうだったのか」と驚き、呆れることも明らかになると思われます。
 これまでの発表された多くの損失額は金融商品を売り付けた側が在庫にしていたものに発生したものでした。しかし、在庫にしたものよりも販売した額の方が大きいのが当たり前でしょう。その評価損額、実損額のあらましが見えてくるのはこれからだと思います。

 そう言う意味では、「相場が上昇して運用責任が問われることがなければいい」と相場の上昇を望んでいる人はたくさんいるでしょうし、多少の損ですむなら、適当な上昇の時期に処分したいと狙っている人も多いでしょう。したがって、みんなが多く持っている投資対象は上がれば売り物が出てくるので、割安であっても大きな上昇が期待しにくい状態がしばらく続くと思われます。

 逆に「運用するも良し、しないも良し」で、しがらみのない個人投資家にとっては、焦らずじっくり投資に取り組める良い時期になりました。「何で機関投資家さんはこんなに安いのに、売らなくちゃいけないのかなあ。何で買えないんだろう」と、悠々と投資が出来ます。
 機関投資家の担当者も「俺が個人投資家だったら、ここでは売らないけどなあ」とぼやきながら売っているのでしょう。機関投資家の戦後処理はこれからが本番です。

 
2008年05月25日
「常識が通るかわからない」から躊躇している!!
 「自分で判断しろ!結果責任は自分で負え」と言われて久しくなります。セカンドオピニオンを見つけて、自分で判断できるようにしようとする人もいます。それに応えて、セカンドオピニオンとしてお役に立ちたいと思っている人間もいます。
 そのセカンドオピニオンとしての立場に立ちたいと、ファイナンシャルプランナー(FP)の資格を取った者も多いはず。しかし、実際ファイナンシャルプランナーは現在も非常に中途半端な立場のままです。相談者は、保険や運用はもちろんのこと、不動産、税金、相続においても、大まかなことは相談できるものと期待しています。

 しかし実際は、実務に強いFPであっても、保険業者でも、金融業者でも、税理士でも、弁護士でもないため、個別具体的な提案をしてはいけないことになっています。しかし、その個別具体的な提案、「してはいけない提案」の範囲が明確ではありません。明確でないから、FPの個々人の裁量で相談者のニーズに応えているので、「こんなことまで相談に乗ってもらえるのか」と有り難く思ってくれる人もいれば、「そんなこと聞くまでもないこと」と頼りなく思う結果になったりします。

 相談者が課題解決のために頼ってきてくれたのだから、できるだけ、それに応えたいと考えるのは当たり前のこと。一生懸命に思うほど、使命に燃える人ほど、どこまでの範囲だったらニーズに応えて相談に乗って良いものか、「個別具体的な提案と見なされない」範囲に入らないように、ぎりぎりまで近寄るリスクを冒しています。この行為は確実に相談者の多くが求めているもの、できたらそうあってもらいたいと願っていることでしょう。
 ニーズがある人がたくさんいて、そのニーズに応えたいと思っている人もたくさんいるのに、「曖昧な決まり」がその障害になっている。この状態を気づいて放置しているのであれば、行政の怠慢ではないでしょうか?

 一番問題なのは、「個別具体的な提案をしてはいけない」という範囲が、相談者やそれに応えようとしているFPの「常識として考える」範囲とズレがあるかもしれないという恐れがあることです。
「ここまではFPとしてニーズに応えて対応しても良い範囲だと思っていたのに・・・」、「ここまでは当然FPに相談したら応えてくれる範囲だと思っていたのに・・・」。
 
 世間の常識に照らして「明らかにFPの業務を越えた行為」には規制をかけるべきだし、それは事後であっても徹底的に処罰すべきだと思います。しかし「大事な判断をする前にセカンドオピニオンが必要だ、欲しい」という人が増えているのも現実です。まずこうした相談者のセーフティネットを作ることが先決で、行政側は「疑わしきは罰せず」でもっと伸び伸びとした活動を促進するべき施策が必要なのではないでしょうか?税理士や弁護士、金融業者にとって、FPは邪魔な存在ではなく、FPが相談者のニーズを明確にして専門家につなぐ役割を果たせるなら、共存して互いの役割を高める関係であるはずです。

 昨日、FP仲間の集まりがあり、「何故FPは中途半端な立場で放置されているのか」という、長らく棚晒しになっている話が話題になりましたので、このブログで紹介したいと思いました。

 
2008年05月24日
金利上昇、日本株投資を継続するかどうかの目安に!!
 金利が良い具合に上昇してきました。インフレ懸念の表れとか、債券から株式へ資金移動が継続している表れとか、いろいろ憶測がありますが。日本株式相場が売られすぎの反動で株価修正が入ったように、金利も下げすぎの反動で、日本株よりも一足先に妥当水準に近づいたと私は感じています。昨日、国債利回りが2年0.82%、5年1.31%、10年1.75%まで上昇してきました。
 3月の5年0.76%、10年1.37%の水準から見ると、利回り妙味が出てきました。一時期の東証一部企業の平均配当利回りが10年国債利回りを上回るという異常事態はほぼ解消です。

 6月に入ってから条件が決定する個人向け国債の条件は久々に楽しみな水準になりそうです。逆に言えば、日本株式の割安感は今後の株価上昇で全体の割安感は後退し、本物の割安であるか、割高まで上昇が期待される銘柄以外は上昇のピッチは落ち、個別銘柄の差が出てきそうです。野村證券の日本株式投信の設定が日本株の買い材料にされるぐらい、日本株に対する期待感は高まってきました。2003年がそうだったように、日本株投信の設定が相場の下支えをする展開になるかも知れません。
 しかし金利が上昇し続けるわけではありませんし、日本株式相場が上昇し続けるわけでもありません。日本株の目先の天井を知る前兆として、先に上昇を始めた金利の天井がどこで打たれるのかを参考にしたいと私は考えています。昨年の天井水準だった5年で1.5%、10年で2%を目安とし、これぐらいの金利水準になったら、日本株投資は警戒水域だと目安を今立てています。

 
2008年05月23日
オイルマネーで原油先物に投資する??
 原油価格高騰で潤ったオイルマネーが原油先物取引に投資して、原油価格の先高感に拍車をかけているとのこと。新興国企業が本業そっちのけで株式や不動産に投資したり、新興企業が自社株を担保にお金を借りて企業を買収して企業価値の増大を図ったり。過去の例を持ち出すまでもなく、「価格が上がり続ける」前提での過当・過剰投資の終焉は悲惨なものになります。

 どんな優良企業でも、妥当価格があり、そして「いくらなんでもこの株価は長続きしないだろう」割高な株価が調整される場面が必ず訪れます。石油高騰で困っている人、石油高騰対策を喫緊の課題として優先順位の高い人が急速に広がっています。それだけ石油は生活に密着した存在です。原油価格80ドルを超えた時点から、新エネルギー対策は環境問題に対する関心の高まりもあって、実現への道が定まった感があります。

 おそらく新エネルギーの台頭があっても、すぐさま消費者のエネルギーにかかる費用負担が急に楽になるわけではないでしょうが、原油価格の水準は大きく修正される可能性が高いと思います。日経平均株価指数の採用銘柄が順次見直されているように、石油は外され、新エネルギーの割合が増えていく。

 そのとき、原油が必要でもない投資家は利益を確定しようと動きます。これまで「イッセーノセッ!!」で買いに入った投資家が、買い注文の細る中、「イッセーノセッ!!」で今度は売りに回るのですから、値段がつくわけがありません。しかし、損失を嫌った、損をすることが許されない年金資金は運用責任を問われかねないので、値段に構わず、売り急ぎ、パニックの中値を下げていく・・・。そんな時期がいつ来てもおかしくないのではないでしょうか?

 OPECは「原油を増産して原油価格を抑制してほしい」という原油需要国の要請に対して、「原油が足りなくて上がっているわけではない」という見解を何度も出しています。
私も原油高は需要が大きくて上がっているのではなく、「原油価格が上がり続ける」と考えている投機家の数が多いからだと思います。投機家の数が減るのを待つしかありません。

 
2008年05月22日
相場が底を打った後に起こる、「しまった」感!!
 理屈でない動きになってきた原油相場。現在134ドル台に乗せ、140ドル、150ドルの水準も「ふ〜ん」と違和感のない水準になってきました。一方、株式相場はインフレ懸念を材料に、利益確定を急ぐ動きが重なり、世界的に続落、軟調地合いにあります。

 私は日米株式は底打ちをしたと考えています。しかし、割安から妥当価格を模索する展開に転換したのであって、とても一本調子に上昇する相場展開までは想定せず、相場に乗り遅れたと後悔する投資家に対して、何度も買えるチャンスを与えてくれる相場動向が続くと思います。徐々に下値を切り上げる形で。

 株価の下値が切り上げって行く過程では、「あー、あのとき売ってしまって・・・、しまった」と「あー、あのとき買っておけばよかった・・・、しまった」感が、ここそこ、あちこちで、相場の上下にともない、波のように繰り返しわき起こってくるのでしょう。割安から妥当価格への模索する道に入った以上、必ず上昇の行き過ぎ場面まで行き着くでしょう。ここは過去の安値にこだわらず、現在の株価を是として、「いくらまで下がれば投資妥当価格だ」と新規に投資するならを考えながら、相場動向をながめることをお勧めします。大事なのは、「いくらだったら買い」というモノサシを自分の中で見失わないことです。そうしないと「こんなにいい相場が戻ってきたのに、なにもできなかった」と後悔を生み、無駄な投資、暴挙に走り出す可能性があるからです。
 上がりすぎれば、必ず妥当価格に戻り、割安になる機会があるのが相場です。上がっても、下がっても、慌てない。今年の年末には、多少下がっても心配にならない株価で手に入れた株式を戦利品として確保したいものです。「あの時は安かったよねえ。よく、こんな株価で手に入ったものだ」と。

 
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