2009年02月28日
米シティが政府管理下に入ることがなぜ悪材料??
 ニューヨークダウ株価は11年10ヶ月ぶりの安値、7000ドル目前まで下落しました。その下落した材料のひとつとして、米財務省が米シティ株の36%を握る大株主となり、事実上、政府の管理下に置かれることになったことが挙げられています。

 これまで米財務省が保有していた優先株を普通株に転換し株数が増えるため、既存株主にとっては株主の利益が希薄化し株価の頭を抑えるマイナス要因ではありますが、すでに株価は1ドル台の倒産株価にある状態です。政府の管理下に入ったことで、破綻回避の可能性が高まり、再び株価上昇が期待できる環境を喜ぶべきではないでしょうか。

 預金者や債権者、そして借入を受けたい人にとっては、政府管理下に入ったことで、今まで通り、そして今まで以上の金融機関としての役割を果たしてもらえるのなら有り難い話です。金融機関の役割を果たせず、金融が目詰まりを起こしている状態が続いてましたが、米シティがもし機能するようになれば、少しはお金回りにスムーズさも期待できるのではないでしょうか。

 米シティが政府の管理下に入れば、いろいろなことが明らかになるでしょう。米シティの内容をつぶさに見れば、糸がほぐれるように欧米金融機関の傷み具合の全体像が解明され、処理の対応にスピードが期待できるかも知れません。

 以前のりそな銀行の実質国有化のように、米シティが政府管理下に入ったケースの今後は金融危機解決の試金石になるでしょう。当初、りそな銀行の実質国有化に否定的な考え方もありましたが、最終的には「あれは英断だった」という世論に変わったと思います。

 この大きな最初の一歩に私は期待します。
 

 
2009年02月27日
現実の対応としてどうするかを考える段階に!!
 米自動車メーカーGMの08年度通期の決算数字が最終赤字3兆円。これでも昨年の方がひどかったというのだから、スケールが違います。大手金融機関の決算の赤字数字にも耳が慣れてきました。企業や金融機関側も、数字を繕って体面にこだわる状態ではなく、正直な数字を出して企業の存続のため救済を意識した情報開示に努めているようです。

 「在庫をまず掃く」ことを優先し、生産調整を早めに行った結果、業種・業態・企業によっては、再び増産の動きも出始めました。大きく水準を下げた後の増産ですから、とても景気回復を実感するほどの盛り上がりは期待できませんが、「ただ凌ぐ」姿勢から前向きな一歩に踏み出す動きが出てきたことに明るさが見えます。

 さすがに根拠のない期待に踊らされる気持ちは萎えてしまいましたが、「現状以上のことはしばらく望めない中で、これから何をしていくべきか」という、現実を見た対応に考えが及ぶようになってきた人が出始めたようにも感じます。

 ここは踏ん張り時ですね。ここであきらめずに踏みとどまれた人にチャンスあれ。
投資家が凍死家になりそうな時期を耐えて、再び投資家になってもいい、ならなくてもいい時期を迎えようとしています。「投資家としてこれからもやっていくぞ」という気持ちが残っていますか?
ここまでに凍死家となってしまった人がたくさんいます。今、投資家予備軍である人は貴重な存在です。大きな期待はせず、されど希望は失わず、次回の上昇相場を楽しみにしていきたいと思います。

 
2009年02月26日
多くの人が思う逆の方向に、まずは振れるか?!
 昨日、仲間の人たちと話していた話題なのですが、「最近、明るいニュースって思い浮かびますか?」と切り出したところ、みんな「うーん??」とうなってしまいました。悪い話には事欠かないのですが・・。そういう意味では、日本映画のアカデミー賞受賞がただひとつの救いでした。
それだけ今は、期待すらかける余裕がなくなり、苦境・苦難な状態から何かをひねり出そうとしている過程なのかも知れませんね。

 為替相場は米ドル高を主体にした円独歩高の修正が入り、当面の戻り97円に達し、この後100円台乗せに向かうのか、それとも再び90円前半までの下押しが入るのか。
 奇しくもニューヨークダウ株価指数と日経平均株価は同じような水準、そして値動きとなり、個人的には米ドル高・円安で100円程度まで進むのであれば、ニューヨークダウ株価9000ドル手前、日経平均株価9000円手前までの戻りがあってもおかしくないと考えています。
 前回今年1月の戻りは、オバマ期待とビッグスリーの破綻回避期待という期待が先行した戻りでした。しかし今回はオバマ期待にも限界があり、「ビッグスリー側の改革無くして存続無し」、「米大手金融機関の国有化もやむなし」と、万一の対応が必要な危機感がある点が違うように思います。

 今は正に、これまでドルを売っていた人、株式を売っていた人の買い戻しの域でしかありませんが、この3月末を意識した現実的な各国の対応の重なりにより、ムードが変わってくるように感じます。もちろん、それが株高・株安、ドル高・ドル安、どちらに転ぶかはわかりませんが、通常であれば多くの人が考えていた逆の方向にまず振れる可能性のほうが高いのではないでしょうか。

 多くの人は、株安ですか?株高ですか?ドル高ですか?ドル安ですか?

 
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2009年02月25日
米ドル97円をつけて当面のいいところに!!
 最近勢いがいいのは米ドルと金価格だけ。先に金価格は1000ドルをつけ、米ドルはその後97円台に乗りました。米ドルは当面の妥当水準まで戻り、100円台乗せまでの期待はし過ぎかなと私は考えています。もし米ドルがこの水準でしばらくとどまるような、しっかりした動きであれば、ユーロや豪ドルなどの周辺通貨がもう少し円安水準に振れるのではないでしょうか。

 世の中は、まさしくカップリング。米国の株価、米ドルの為替水準に連動しています。

 株価対策と言うよりも、なんか選挙対策色が強い、実際できるのか、できないのか、やるのか、やれないのか、そしてやる気があるのか、といった「検討するだけ」の政府案に重みはなく、米国当局の一挙手一投足に投資家の関心が向かっています。

 昨日バーナンキFRB議長は「年内の景気底入れは、政府、議会、FRBの行動が金融安定にそれなりに成功した場合に限られる」と証言しました。
 ゴルフで言えば、「ドライバーよし、アイアンよし、パットよし」の状態を続けられないと景気の底入れはない。スピードを持って、しかも判断ミスは許されない。
 それでも、「09年の経済は縮小し、景気の全面的な回復には2−3年以上かかる」と証言しました。
 「日本という国は、何でそんなに余裕があるのかなあ」。不思議の国「日本」と思っている人はたくさん世の中にはいるのでしょうねえ。日本がリスタートできる機会を早く用意して欲しい。

 
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2009年02月24日
日本売り!!
 為替は円安に振れる中で、日本株は相変わらず頼りない動きが続いています。日本の存在感は全くなく、米国市場の動向に、ただ、ただ揺れている状態です。
ニューヨークダウ指数は11年9ヶ月ぶりの安値、7114ドルまで下落しました。しかし米国は、山積した問題解決に向けて、確実に一歩一歩近づいています。その問題の大きさ、困難さを改めて確認する形で、株価は下げています。だけど、一歩一歩近づいています。

 ビッグスリー、シティグループ、バンカメ、AIGグループなど金融機関の今後。市場はもはや、曖昧な先送りは許さないとヒステリックになり、当局も明確なメッセージを出すことが米国に対する信任を回復する残された手段と緊張感が感じられます。
 不安で一杯の気持ちを晴らすには、一番気になっていることに対してメドをつけること。メドが付くと、今まであれもこれもと不安に思えていたことが、大したものに思えなくなり、その後の課題解決のスピードが更に上がり、好循環に向かいます。

 そういう意味では、今ど真ん中の課題に対して向き合っている米国は、ユーロよりも、中東欧よりも、東南アジアよりも、もちろん日本よりも、魅力的になるかどうかの大きな転換点に来ているのではないでしょうか。「閉塞感」という言葉で満足して、何の進展もない国の住人としては、ある意味うらやましく見えます。

 「『おくりびと』や『つみきのいえ』がアカデミー賞を受賞した、あのときが相場の底近辺だったんだよねえ」と、将来振り返ることができたらと願っています。

 
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2009年02月22日
新聞が薄くなりました!!
 新聞の厚さが薄くなりました。朝刊は夕刊、夕刊は号外のように、薄くなりました。
広告の量が少なくなり、本の新刊案内と円高還元と銘打った旅行案内などが主となっています。

 ここ最近、このブログでも紹介していますが、投資の関心は、目先の動きに振り回されるのに疲れ果てて社債など確定利回りものに移ってきています。

 情報を発信する者として、いままでの延長上のやり方では情報を欲する人のニーズとはずれてきているような気がしています。マス、全体に対して受けを狙うのではなく、効率は悪いのですが、個別のニーズに対し、丁寧に応えていく対応が必要な気がします。

 閉塞感が漂う今だからこそ、求める人は多く、大きな宣伝や大きな看板よりも、口コミによる情報がますます重宝な存在になるのではないでしょうか。

 逆に、一度、世論が口コミでペケをつけると、汚名返上するのは至難ですね。

 今週は昨年9月のリーマンショック後につけた日本株の安値を割り込み下値を探る展開になるのか、それとも「さすがにこの水準以上は売りづらい」という下値を確認する展開になるのか、に注目ですね。
 円高でやられ、円安になっても反応しない日本株。これは日本株がふがいないのではなく、「それでも日本の傷みは大したことがない」という日本の鈍感さに世界が失望し、ノーを突きつけられているのだと思います。
 「私は政治のことは分からない。日本人として今私にできることは、自分の本分をきちんとやるしかない」とテレビで話している方がいましたが、私もその通りだと思いました。

 
2009年02月21日
トヨタの社債は期間10年で2.01%に!!
 あのトヨタ銀行と言われたトヨタ自動車が総額2000億円の国内普通社債を発行するそうです。こちらも昨日の三菱東京UFJ銀行のように、当初1000億円の予定だったのがニーズが高く倍増したとあります。期間は10年と5年で、利率はそれぞれ年2.01%と年1.34%です。
 トヨタ自動車はピカピカ銘柄ですから、格付けはAA+(ダブルエープラス)です。10年の国債利回りが現在1.28%ですから、その差は0.7%あります。10年後のトヨタの存在を疑う人であればべつですが、10年後存在する企業だと思えば、国債よりも0.7%高い利回りのトヨタを選びますよね。ついこの間の1年ぐらい前は、「まさかこの企業がつぶれるわけがないだろう」というピカピカの企業が発行する社債は、国債とほぼ変わりのない利回りで発行されていました。

 それがこの一年で、「この企業に貸して大丈夫?」と疑う世の中に変わってしまい、国債と社債の利回り格差がこんなについてきたんです。ほんと、様変わり。

 ちなみに、私は最近利率、利回りを表現するときは、年●%と、年を必ずつけるようにしています。
というのは、多くの日本人は預金の0.01%台に久しく慣れてしまった結果、「2.01%」と表現すると、満期までの10年間に受け取る合計だと勘違いされる方が多いからです。

 1%、2%の数字を聞くと、年に受け取れる利息だとは逆に実感ができないよう、だからです。

 今回のトヨタの後には、パナソニック、リコー、サントリーの名が上がっています。おそらく今、社債で資金調達を全く考えていない企業はないでしょう。機会あれば、我が社もと考えているはずです。「トヨタが2%台・・・。うちだったら・・・」と考えているはずです。

 沈むものあれば、浮かぶものあり。何度もお伝えしていますが、現在値上がり利益を目的にしたものはすぐの期待が出来ない忍耐の時ですが、「確定利回りで効率の良いものを」と長く待たれていた投資家にとってはチャンスの時が巡ってきました。
風は吹き始めたばかりですから慌てることはありませんが、社債・サムライ債の今後には注目してくださいね。

 
2009年02月20日
三菱UFJの個人向け劣後社債の条件は年2.75%に!!
 当初、発行総額2000億円を想定していた三菱東京UFJ銀行の個人向け劣後社債の設定額は、ニーズが高く4500億円に大幅増、期間8年、三菱東京UFJ銀行側の事情で3年経過後は途中償還もありえるという条件がついた劣後債の利率は年2.75%で決定したようです。

 8年の間に三菱東京UFJ銀行が破綻することはないだろう。万一三菱東京UFJ銀行の判断で3年で償還を迎えることになっても年2.75%の利息がもらえるなら満足という人にとっては魅力的な金融商品でしょう。
 昨年7月に発行されたシティグループのサムライ債(期間3年 2.66% 発行額1865億円)以来の個人向けに発行された大型債券になりました。

 今回は返済順位が劣る劣後債で、しかも早期償還特約のついた特殊な形態なので、過去のものと単純な比較はできませんが、銀行名で、しかもピカピカ銘柄で、外貨のリスクではなく信用リスクを取った見返りで年2.75%の条件が付いた社債が発行された点は注目ですね。これを割安とみるか、まだまだ割安の機会があると見るのか。

 いずれにしても、先が読みづらい投資環境にこりて、もしくは先が読みづらい投資環境はしばらく続くと覚悟して、機会あれば、少しでも割の良い確定利回り運用を願っている投資家がたくさんいるということは確かではないでしょうか。
 お金が無くなったわけではなく、縮こまっている状態が続いています。

 しかし一度設備投資、個人消費の灯が消えてしまうと、再び灯すには「そろそろ大丈夫かな」とはい出す人が出てきて、その人が「大丈夫だよ」と周りの人に話し出す安心が確保されるまで、とても長い時間を必要とします。
 リスクを取って、高い利息で貸した人が喜び、資金確保にキュウキュウしていた人が金繰りに心配がなくなり再び本業に精を出す。早くそんな循環に戻りたいものです。

 
2009年02月18日
私が一番関心のあること!!
 デカップリングとは「連動しない」「切り離された」という意味らしい。2007年4月に世界経済見通しを発表した国際通貨基金(IMF)は、新興国の輸出に占める米国向けのウェートが低下していることなどを根拠に「米国の成長率が低下しても新興国の高成長には大きなダメージとならず、世界経済の成長を支える」という見方を示し「デカップリング」という考え方が広まりました。久しくドル暴落論が唱えられ、その都度、危ういドルの受け皿として「これ」といった風に自分の売りたい投資対象を用意する輩が後を絶ちません。

 ある時はヘッジファンドなど、特別な人しか買えなかったともったいをつけ、これまでの実績を披露するもの。ある時は通貨ユーロ。あるときは高金利新興国通貨。あるときは商品。品を変え、誘導したい対象がありました。

 確かに米国経済は予想通り、予想以上の後退を余儀なくされましたが、デカップリングにはならず、世界経済が同時にドテン。誘導された対象もドテン。

 そして今も変わらず、ドル暴落を唱える輩は多くいますが、大きく異なる点は金以外に価値を保っているものがほとんど見当たらず、「ドルの受け皿ならこれ」というものが見当たらないことです。

 むしろドルの受け皿として、長らく金とユーロは連動していましたが、現在はユーロの受け皿として、ドルと金の連動性が高まっているようです。

 現在の投資行動は、目先の効率を求める向きは少なくなり、まず安全性をもとめるようになりました。私は日本人の方で「ドルは暴落するから投資対象として適切でない」という見方をする人に出会うと「もし安全な資産を求めるとしたら何に注目しますか」と聞くことにしています。

「円資産以外の資産を持つ必要があると思いませんか」
「資産のヘッジという考え方で金を持つのは有効な選択肢だと思いますが、有効な選択肢である金は円資産の代わりでどれほどの割合で持つのが妥当だと思いますか」
「円以外の通貨を持つとしたら、米ドル以外にどんな通貨を選択しますか?たとえば新興国通貨建ては安全を求める円資産の受け皿として妥当ですか」
「ユーロの価値は大分減価しましたが、ドルとユーロを比べたら、今でも迷わずユーロで持つのが安心だと思いますか」

 私はドルの価値が絶対だと言うつもりはありませんし、基軸通貨としてのドルの絶対的な地位はもう終わったと考えています。しかし、今回の金融不安が金融危機となり経済恐慌が心配される現在においては、ドルの暴落を怖れる流れよりも、危機感の高まりはむしろ、他の対象が頼りなくなることによる相対価値の上昇により、基軸通貨ドルの信認が固まっていくのではないかと私は考えています。もちろん、私の思慮の浅い考えからなので、結果責任は負えません。

 ドルの暴落を心配するよりも、根拠無く強く祭り上げられてしまった円高の状況を心配した方が良いと考えます。我々日本人は昨年、根拠無き原油高に泣き、今はそこからかなり安い原油を手にすることが出来ているのに、幸福感はありません。
原油高に泣き、原油安になっても笑えない。
同様に現在は円高に泣いていますが、円安になったら笑える準備が出来ているのでしょうか。ドルに比べて、通貨円の価値は妥当なのでしょうか。
 あの高金利・資源国の通貨高でさえ、買われた反動で大きな修正を余儀なくされました。円が逃げ込む資産はどこになる可能性が高いのでしょうか?ユーロですか?
それがドルである可能性はないのでしょうか?
安全資産を求める資金は、いったいどこを目指すのか。今一番関心を持っている私のテーマです。

 
2009年02月17日
中川財務相、即時辞任に!!
 中川財務相が即時辞任となり、後任の与謝野大臣は金融・経済財政政策の内閣府特命担当大臣の現職に加え、財務・金融相も兼ねることになりました。
大蔵省の役割を分断しできた、財務相と金融担当相を敢えて中川大臣に一任したこと自体が異例な対応だったのに、さらに内閣府特命担当大臣まで、与謝野大臣に一任することになったわけです。緊急事態だから仕方ないところでしょうが、この難局時に大丈夫なのでしょうか?
 与謝野大臣が能力のある人なのかもしれませんが、人材不足は否めません。
 「いっそのこと、総理も任せてしまったらいかがでしょうか」と皮肉を言いたくなるぐらい、「仕方ないじゃないか」のやっつけ仕事に見えてしまいます。

 本日、海外ではGM・クライスラーの再建計画の成り行きにピリピリしています。
場合によって、万一の相場急変があれば、日本の代表として先頭に立って、顔の役割を果たす大事な役回りです。与謝野大臣には、これを機会に「火事場のばか力」の働きを期待するしかありません。「災い転じて福となす」になればと期待します。

 日本の株式相場も、円相場も、今後を読む上で大事な局面を迎えています。政治の失策で、無用な乱高下を引き起こされては大変迷惑です。

 
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