2011年09月30日
ドイツ議会、賛成多数で取り敢えずは一山越え!!
 注目されていたドイツ下院議会で欧州金融安定基金(EFSF)の機能を広げる案が賛成多数で可決しました。メルケル首相がひとまず責任を果たし、安堵した表情を見せたのが印象的でした。さはさりながら、これで安心ということではなく、しばらくは気の抜けない相場展開は続きそうです。

 最近、「さすがにこれは安い。安いよなあ」とつい独り言が多くなりました。しかし、たとえ安くても、売る人よりも買う人が多くならないと株価は上がりません。期待の外人が売っている状態では、「さすがに安いだろう」と自ら企業が買う「自社株買い」ぐらいではムードが高まりません。

 そこでつぶやくのです。
「この株式が200円ってことはないだろう。2割、3割高は当たり前。世が世なら、600円とか700円でもおかしくないよねえ」
「そうだよねえ。そう思うよねえ。これなんか見て見て。300円だよ。そりゃ、バブルの頃の価値をいっても仕方ないけど、4,000円してたよ」
「そうだよねえ。もう4,000円の時代にはならないけど、300円??これはないよね。どうだろ、500円ぐらいは見ていいんじゃない」

 こんな話しをしていると、自然と盛り上がってきますよね。

 それって、空しくない?・・・と思われる方はいらっしゃるとは思いますが、盛り上がっていないときに上値の予想をしてみることは良いことだと私は経験で知っています。
すぐの値上がりが期待できない環境で「どのくらい値上がりが期待できるか」と立てた目安はけっこう冷静なので、後々相場環境が好転したときの参考になります。
 特に複数の人間が集まって立てた予想は、ひとりで考えるよりも、広い視野になるため「そんな見方があるんだあ」とか「そんな面白い、魅力的な銘柄もあるのか」とより参考になります。

 「世が世なら・・・」 「あんたはこんな株価でじっといる企業じゃない」と話して、一緒に盛り上がれる周りの人はいませんか?
 どんなに割安でも、参加者がいなければ上がらない。こんな状態で、株価をジッと眺めて上がるならジッとも見ますが、あまり期待せず、ゆったり待ちましょう。上がるときが金輪際来ないと決まったわけではないですから。楽しみはこの先にあります。

 
2011年09月29日
確認しにきました!!
 私の提案の内容は「高値では売れないし、安値では買えない。だから高値圏での投資は慎重に、安値圏の投資は前向きに」ということに尽きます。したがって、高値圏に向かう、安値圏に向かう傾向は3,4年変わりませんので、私が話す内容は「前川さんの話はいつ聞いても慎重だ」とか「いつ聞いても強気だ」と言われることが多いですし、その通りです。
おそらく多くの方は「おそらく、こんなことを言うのだろうな」と思って来られ、「やっぱり」と思って、苦笑いして帰る方が多いのだと思います。

 ここ最近。現在のような先の見通しがつかない、読みにくい環境が続くとクライアントからの問い合わせが増えます。皆さん通常は自分でこの先のことを考え、組み立てられる人です。
「最近、非常に不安になってきました。私はこういう風に考えてきたのですが、前川さんはどうお考えですか?」
私は、いつも通りの話をハキハキと答えていきます。すると、その方は「あー、やっぱりそうですか。私もそう考えてはいたのですが・・・ついつい迷ってしまって・・・ありがとうございました」と喜んでいらしゃいます。

 皆さん、私の言いたいことをわかって聞いているんです。ある意味、周りに人がいなくなり、心細くなって振り返ると、そこに前川がいて、「この道、まっすぐでいいんですね?」という確認をするために聞いているのだと思います。

 私の万年強気、万年弱気の話は、投資と長く付き合っていきたい、投資に振り回されずに自分で判断していきたいという人の少しはお役に立てているのかもと思う次第です。
「前川さんは相変わらずだけど、私はこう思う」、そして迷ったときには「今、どう思っているかを確認してみよう」と聞いてもらえるように、一途なモノサシに私がなれていたらと今後も頑張ります。

 
2011年09月28日
注目される北風を受ける旅人ドイツ!!
 旅人の上着を脱がそうと、北風は力いっぱい吹いて上着を吹き飛ばそうとしますが、旅人は上着を一生懸命押さえて飛ばされまいとしています。そして、次ぎに太陽の出番です。太陽はさんさんと照りつけると、旅人はあっさり上着を脱いでしまいました。旅人の上着を脱がせる勝負は太陽が北風に勝ったという「北風と太陽」の話しです。

 今、ドイツは市場から、近隣諸国から、「あんたがこのままゴネ続けたら、リーマンショックを引き起こした優柔不断で先の見通しが甘かった米国議会のように非難されるよ」と北風を受けています。
「ドイツはユーロ安というメリットを享受するためにユーロ危機を利用している」と指さす非難も受けています。メルケル独首相の昨日の映像を見る限りでは、各方面からプレッシャーを受けている様子はありありで、このままではユーロ危機で万一のことがあれば、その責任はドイツの振る舞いのせいにされてしまうという緊張感が出ていたように見えました。明日29日、ドイツ議会では欧州金融安定基金(EFSF)が問題国の国債購入や域内銀行への資本注入ができるようにする機能拡充策が採決されます。事の重大さから、今回は否決という判断は出ないと思いますが、今後ドイツ国民が納得できる部分が具現化してこないまま、ずるずるとした現状が続けば、北風政策にも限界がくると思います。ギリシャ等当事国側の対応にボールは投げ返され、北風はそっちに向くのだと思います。取り敢えず、「ユーロ全体で支える」という強いメッセージと行動を起こす以外に、現状打破の手立てはなく、もし、そうなれば、一定の売られすぎた分の戻りはあり、実質10月相場はここ当面の相場動向を決める大事な時期です。

 国会討論を見ています。がっかりです。堂々巡りで、「変わるかも」という期待が持てない、これまでと余り変わりない展開です。相場動向の転換のきっかけは、やはり海外に頼るしかなさそうです。残念ですが。

 
2011年09月26日
安全資産が安心とは限らない!!
 よく金はデフォルトのない資産と言われます。円やドルのように国家の信用が裏付けになっているペーパーマネーとは異なり、世界共通で換金が出来る金は、金そのもの、独自の価値が存在するからというのが根拠です。そのため、ドルを憂い、ユーロを憂い、安全資産である金に資金が流れ込む構図がありました。通貨ドル、通貨ユーロがリスク資産の一つとなり、金が安全資産として見なされる。

 これもよく言われることですが、金は安全資産であるかもしれないが、元本が保証されているわけではなく、価格変動リスクを抱えていて、元本割れもあり得る対象でもあります。したがって、金は安全資産であるかも知れないが、安心な資産ではないということです。

 ドル資産が危ないと言われているにもかかわらず、大きな資金の受け皿として金の市場規模は余りにも小さいため、結局、流動性が高い米国国債も買われ、史上最低金利まで低下し、日本の国債とさほど変わりのない金利水準という異常事態です。

 個人的には、短期ならともかく、とても長期で資産を守るための振り向け先として、金や米国国債に魅力を感じません。安全資産が割高の領域まで買われてしまい、値下がりを覚悟しなければ買えない、すなわち安全資産だけど安心資産ではなくなってしまったと考えています。

 ここのところ、「前川さんどうしています?」とよく聞かれるようになりました。「相場がこんな状態だから、円安・株高を唱えていた前川は意気消沈、閑なのではないか」と心配してくださっているのかもしれません。

 8月、9月はけっこう忙しく動いています。円高・株安だからこそ、今するべきことはないかを、日々頭の中をぐるぐる回して考えて、必要とあらば提案したりしています。あまりにも、毎日が危うい「えっ??」と思う展開が多く、その都度、どうしたらいいかを思案しています。きっと、ここでの経験は将来活きてくるのだと今起こっていることを頭の中にインプットする毎日です。

 
2011年09月23日
久々の鳥肌が立つ相場の下落でした!!
 昨日の為替相場は円高・ドル高、世界同時株安、商品相場も土砂降りとなり、久々に鳥肌が立つ相場の下落でした。ユーロは10年ぶりの102円台、原油は80ドル割れ。

 ドルの受け皿として期待されたユーロの皿は割れたまま、とうとう市場のムードだけで収まらず、実体経済も大きく落ち込みかねない状況まで経済・景気は悪化傾向が顕著になり、市況ものは青息吐息となっています。

 まさに市場は泣き喚き、未だに緊張感、危機感が見えてこない政策当局に強烈なアピールをし、景気浮揚策をおねだりしています。しかも、おねだりしている市場はおねだりする内容が明確ではなくなり、「私が満足するものをおくれ」と自分のことも冷静に考えられない半狂乱の状況です。

 株安・円高の過程で、戻ったら売ろうと考えていた人にとって、依然辛い日々は続いていますが、ここまでの水準にきたら、もう売ろうとする気持ちはしばらく放っておいて、市場の中を散歩してみたらいかがでしょうか?

「これも、こんなに安くなったかあ?だけどここまで勢いがついたら、もう少し下げてもおかしくないかなあ」「これは、あまりにも安すぎるよなあ。ほんとにこの値段?へえー」

 野原の草花を散策するように、今一度、関心を持っていい機会だと思います。何度も繰り返しますが、投資しても、しなくても検討してみるだけでいいのです。

 今でも少し高いなあと思うもの、それほど価値が下がっていないものを持っていて、「こりゃ、安すぎる」というものが見つかった人は、新規資金でなくても、乗り換えを考えるのは妥当かを検討してもいいのではないでしょうか?

 現在起こっている下げは、「ここまでは下がるはず」と確信を持って売られているのではなく、事情があって仕方なく売っている投資家の売りが多いのだと私は思います。無念を持って売る投資家から「無念でしょう。私が後は引き継ぎます」と買ってあげたい心境にあります。

 それにしても、心配なのは、こんだけ市場が大泣きしているのに、各国のお偉い方々には危機感・緊張感が伝わっていないのでしょうかねえ。多くの人にとって市場で起きていることが他人事であるように見えるのですが・・・。

 
2011年09月22日
理解できる範囲の配慮ある対応を続けて欲しい!!
 米連邦準備理事会(FRB)は連邦公開市場委員会(FOMC)で2012年6月までに4000億ドルの期間6年〜30年の国債を買い入れて、期間3年未満の国債を同額売却する「ツイストオペ」を行うと宣言しました。市場にはFRBに対して追加金融緩和策を期待する気持ちが高まっていました。追加金融緩和策の内容は、ほぼ事前に期待されていたものでサプライズはなく、実際、市場も好感する反応にはなりませんでした。

 個人的には、これでよかったのだと思います。少なくとも、理解できる範囲内で市場に対する配慮がある対応だったからです。これまでの2カ月、主要国の対応はひどかった。「そりゃないだろう。何の解決にもならない。市場無視か?」という市場の期待に配慮がない繰り返しでした。

 打つべき時に打つ。繰り返して期待に応えていくうちに、市場には信頼が高まり、次ぎ打ってくれることを期待して感動を呼ぶようになります。続くバッターにも、当たり前の期待に応える仕事を果たしてもらいたいと願います。

 昨日の台風15号は予想以上にひどい惨状になりました。12号に引き続き、孤立無援という心境になってしまった被災者から「なるようになれ」という言葉を聞きました。現在、孤立無援で相場の嵐に耐えている投資家の多くの方も、同じ心境になっているのではないでしょうか?

 「自分も頑張ってみよう」と思える気持ちが萎んでいってしまうのは自分の弱さだと責められることなのでしょうか?今の日本、世の中は本当に住みにくくなってしまいました。

 昨日もある人に申し上げました。
「みんなが投資しないから悪い環境である証しではありません。すぐの期待を余りせず、買って忘れられる気持ちと資金があればワクワクする景色があります。どれにしようかな?と迷うばかりです」

 
2011年09月21日
ユーロ危機迷走の表れか??
 「ユーロ危機のいったんの解決を見るか」という見方がある中で、この期に及んで、「ギリシャのユーロ離脱」とか「ドイツのユーロ離脱」とかが話題になる・・・??ユーロ危機が迷走している表れなのだと思います。ギリシャやドイツがユーロを離脱する決断をするなら、よほど「ギリシャのデフォルト」を前提に具体的な対応を議論した方がユーロにとっても、世界経済にとっても、負担が少ない選択だと思います。

 「やっぱり、それは現実的な対応ではないよな」と共通認識を得るためのアドバルーンを上げて様子を見るといった余裕はもはや市場にはなく、再び泣き出す寸前です。7月に起こしたような混乱は二度と経験したくないですね。こんなにユーロ圏の動向に市場の関心が集まっているのに、ユーロ圏はそれに応えていこうとする危機感があるのか、それとも、ないのか。今は本当に将来後悔しないで過ごすために大事な時期にさしかかっているような気がします。
日本国民であれば、おそらく、厳しい現実を受け止めて、「厳しいのは分かっているけど、やらないと先に進めないのだから、前向きに考えて一歩踏み出そうよ。そうしたら開けるんじゃない」と動くのではないでしょうか。お国柄だから仕方ないという人が多いですが。

 
2011年09月20日
政治力の弱さ・頼りなさが問題だ・・・ということ!?
 19日に格付け会社S&Pがイタリア国債の格付けをシングルAに格下げにしました。最近の格下げで目を引くのは、格下げを決めた理由に、「政治」、弱い政治力、不安定な政治を要因としてあげている点です。日本だけではないのですね。どこの国にも、決めるべき事を決められないでいる政治に対していら立ちが国民の間で表面化しています。

 私の記憶では、先進主要国で政治の弱さを理由に格付けが下げられたケースはあったかなあ?という印象です。景気が低迷を続けるのは、むしろ景気の足を引っ張り邪魔しているのは、インフレ懸念や財政赤字や長期債務に具体的な対応がなく、無策でも危機感がない様子のままの政治に問題があるというコンセンサスが出来上がったのかもしれません。

 やるべきことを先送りせず、ひとつひとつを仕上げていく政治姿勢を見せてもらいたいですねえ。新政権になった途端に、事業仕分けで凍結を決めたはずの公務員宿舎を野田総理自身が許可したという非常に残念なスタートですが・・・。おそらく4日間の会期を延長したように、公務員宿舎もいったん撤回することになるのではないでしょうか。
 そうしたとしても、野田政権の正義が疑われる大変なマイナスからのスタートです。冴えないけど仕事はできる。そう今からでもなってもらいたいと願うばかりです。期待のかけらもない日本の政治で、少しまともな政権が立つだけでも、その変化率に期待は盛り上がります。本当にこれまでがひどかった。

 
2011年09月19日
7週連続の外人投資家の日本株売り越し!!
 7月24日から9月10日まで7週連続で外人投資家の日本株売り越しが続いているそうです。この期間の売越額は2兆1927億円。2005年以降では、リーマンショック直後の08年11月30日から09年3月28日までの17週連続、計4兆8127億円が最高だと日経朝刊記事にありました。

 最近の日本株の売られ方は万遍なく売られることが多く、特定の材料ではなく、換金するが為の売りのような気がします。日本株の流動性の高さが裏目に出ているような気がします。やはり、主体性のない日本株相場ですから、主役である外人投資家の売りが買いに転じるまでは元気のない相場が続くのは仕方ありません。もし日本株を支える環境が好転したとしても、米国の債務問題や、ユーロ圏の債務問題でムードが悪化すれば日本株相場は引きずられて下落しますので、短期で報われることを期待して投資する人の優先順位は低いままであることも仕方ないと思います。

 だけど現状を冷静に見たときに、現在の水準は確かに最も円高水準でないかも知れないし、最も株安水準でもありませんが、ここから投資するのにすくんでしまうほどの円安水準でもなければ、株高水準でもないことは、みなが納得するところだと思います。
「言うは只」と試しに言って要求が通ればラッキーだという考え方と同じで
「考えるだけなら只」。やるやらないは別にして、検討してみて損のない時期です。
今すべきことは、「何にしたらよいか」ではなく、「何もしなくてもよいのか」という検討だと思います。

 
2011年09月17日
期待せずに待つとき!!
 本日の日経朝刊の「ガイトナー財務長官、異例の出席」という記事に注目しました。米国のガイトナー財務長官が前週末のG7会議に続き、16日のユーロ圏財務相会合にも出席し、長官は危機克服に向けて、あらゆる協力をする方針を明らかにしたとのこと。ユーロ圏諸国の足並みの乱れが気になって仕方がない様子です。

 実際、14日にフランスのサルコジ大統領、ドイツのメルケル首相、そしてギリシャのパパンドレウ首相が電話会談を行って、「ギリシャは将来もユーロ圏にいると確信する」とことさらに明言する機会を作りました。「それは何故?どうして?だから?」と誰もが疑問に思ったのではないでしょうか?そんな電話会談の内容が、何の役に立ったのでしょうか?
ガイトナー財務長官も「こりゃいかん」としっかり絡んでいかないと大変な事態になると感じたのかも知れませんね。

 いずれにして、現在期待できることはさほどないと言われる中で、何とか前進させようというムードは出てきたように私は感じます。今は期待せずに待つときだと思います。

 想定通りと言っては何ですが、ブラジルレアルが弱含みの推移になってきました。円に対して44円台、ドルに対して1.7台まできました。相場には行き過ぎがつきものですから、この水準で収まってしまうとは思えません。どこまでのブラジルレアル安が目先あるのかに興味津々です。
流動性に難がある投資対象から資金が逃げていく傾向は当面続きそうです。

 
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