2011年02月27日
何も動かず放っておくことが安全なのかを再確認!!
 不均衡、ゆがみを原因とする問題が社会問題化しやすくなってきました。見通しにくい状況は今後も続くと思います。しかし、それは健全化に向かう過程では避けて通れないイベントであり、やっとその問題を直視する、ある意味、余裕が出てきた表れではないでしょうか?金融危機発生以降、「そんなこといってられない」という状況から一歩も二歩も前進してきた結果だと思います。

 本日の日経に、企業が普通社債による資金調達を積極化し、2009年度に続き、2010年度も発行額が10兆円を上回る公算が大きく、2年連続の10兆円越えは初めてとのこと。しかも、10兆円を超えたのは過去最高を記録した1998年度(10兆4500億円)を合わせた3回だけとか。

 社債発行で資金調達が活発だった裏に、それを購入した投資家たくさんいたということでもあります。金融危機発生以降、いかに多くの資金が円確定利回りの金融商品に滑り込んでいったかのすさまじさも感じます。
 上場企業の手元資金は現在でも60兆円に膨らんでいます。こうしたお金はコストのかかったお金ですから、本来は効率を考えて動いていく資金です。これまでは方針だったものが立たずに立ち止まったままでしたが、ここにきてM&Aなどの新規投資や設備投資に流れ始めています。

 リスクを測り、効率を求めるマネーのマグマ溜まり。「あのときほどの悪い局面には戻らないだろう」という基礎体力の高まりに裏付けされたリスクマネーがどこに向かっていくかの関心がますます高くなっていきます。

 今回の円高懸念をけん制し、下落幅をマイルドにし、底割れを救ったのは、日本政府・日銀ではなく、国内の個人マネーです。日本国民が抱える「円の独歩高が続くわけがない」という円に対する不信です。誰も、「日本を救え!円高は回避しなければならない」という意味で円を売って外貨を買っているわけではありません。
 私は思います。円安トレンドに転換後、その円安進行のスピードを速める原動力は、投機筋の円売り誘導ではなく、やはり国内の個人マネーになると思います。

 これは現在起こっている中東危機と同じように、根幹にある「日本円は大丈夫?」という日本国民の不安に対して、ただ市場任せにし、国家の意思を明確にすることを先送りしてきた反動です。日本国民の個々人が自分の資産を守るための行動です。

 95%が国内の投資家で消化されている日本国債をどうとらえるか?だから安心という見方がありますが、これ以上割合を上げることは困難という見方や後は抜けていくだけという見方もできます。
ローリスク・ローリターンなら仕方ない。
ハイリスク・ハイリターンは当然だろう。
しかしハイリスク・ローリターンはないんじゃない。
というふうに、貯蓄・投資の対象を選択するのに、「リスクに見合ったリターンが期待できるか」「リターンに見合ったリスクなのか」という観点がより重要であり必要になってくると思います。

 安全資産を確保しながら、リスク資産への気配りもあったほうが良いと思います。何も動かないことが安全であるとは限りません。まず現在のまま、放っておくことが安全な状態であるのかの再確認が必要なのだと思います。