2006年12月31日
一番力がある自動車メーカーはベンツ!?
 売れ行き絶好調と言えばトヨタの自動車だけど、もしかしたら、それ以上にすごいのはダイムラークライスラーの「メルセデス・ベンツ」じゃないかと思うのですが。
 
 今ドイツでは二〇〇七年一月から付加価値税(消費税に相当)の税率が一気に三%上がるのを前に、猛烈な駆け込み消費が起きています。自動車や大型家電など高額商品を中心にクリスマス・年末商戦は絶好調。ただ、それだけでもないのかと思っています。

 なにしろこの1、2年で強烈なユーロ高・円安・ドル安になりました。つまり「ベンツ」の値段は、日本車や米国車と比較して、企業努力でどうしようもない為替の影響だけでも割高であり続けたわけです。しかも、日本車は世界が絶賛するコストパフォーマンスを持つ上に、円安という追い風。その日本車とシェア競争を行い、未だに高級車の領域ではトヨタも歯が立ちません。

 国際競争力があると言われている日本車メーカー。もしユーロのように強烈な円高に振れた場合でも安泰で入れるのでしょうか。韓国の現代自動車が日本車を標的に3年ほど前世界に進出したとき、日本車よりも低コストで質は悪くない仕様を見て、私は日本車は苦戦すると思いました。その現代自動車は、その後の韓国ウオン高で割安感が出ず、業績は低迷しているようです。

 私は現在の日本の好況は、実はたまたまの円安に支えられたもので、真の実力に裏打ちされたものではないのではと疑っています。たとえば日本の金融機関は欧米、東南アジアに再び進出しようとしていますが、国内でも特長を出し切れていないのに、現地で他国の金融機関と互して貢献できるほどのノウハウがあるのかなあと思います。
 今円安で体力があるうちに、自分の強みを強化するほうが大事なのではないでしょうか。不安だから、このままではじり貧だから、手を広げるという方法では行き詰まっていくのは目に見えています。そういう意味では、ベンツの姿勢は勉強になります。消費者が自分たちに何を求めているかを知り、そのために何が必要で、何を強化するか。もちろんトヨタなど他社の強みも理解する。ベンツがそうしてきたかは知りませんが、自分の強みを強化し続けてきたのは確かだと思います。